あのシウマイ弁当はいつも人気

――桜花が担当する「サツ飯! 拝見」は、県警職員向け広報誌の人気連載という設定です。こういう広報誌って、実際にあるんでしょうか。

上田 以前、広報の仕事をしていたときに、他所の社内報に触れる機会がありました。その際に、ある県警の職員向け広報誌を見たことがあります。誌面に登場する人が警察官である以外は民間の社内報と違いがなく、担当者は「どうしたら読んでもらえますかね?」と眉根を寄せながらおっしゃっていました。結局、悩みはどこも一緒なんだな、と思いましたね。

 私が勤めている会社でも冊子の社内報は何年か前に止めています。デジタル化の波には抗い難い昨今ですから。けれど同僚に聞くと、みんな自分が載った社内報を大事にとっているそうです。コミュニケーション・ツールの大半がデジタルに置き換わっても、印刷物を別格扱いする文化は残っているんだなと思います。

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――最後にお聞きします。上田さんは大手日用品メーカーで長年勤務を続けてこられていますが、自分にとっての「サツ飯」ならぬ「サラ飯」は、なんですか?

上田 仕事中の昼食はコンビニの弁当やパンで簡単に済ませてしまうので、特にないんです。それにいまのオフィスは高層階にあるので、1階まで降りるのが大変で……。

 たまにですが、出勤途中に崎陽軒の「シウマイ弁当」を購入して食べることがあります。すると必ず何人かに「いいなあ、どこで買ってくるの?」と話しかけられますね。ちなみに最初に箸をつけるのはあんず。ドライフルーツが苦手なので先に食べてしまう。その次は(たけのこ)。あれ? 食べる順番が『サツ飯』に登場する誰かと一緒ですね(笑)。

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