「もう一つ行ってみようか!」って突き進んだら、井川君は106億円溶かしちゃったけど。
成功の秘密は…
僕のそんなモチベーションはこの時だけの話ではない。“面白い”っていうのが、常に何かに取り組む理由になっている。そして選択する際には、今でもそうだけど、周りが止めるほうへと向かう。
「成功の秘訣は何ですか?」ってよく聞かれるんだけど、「全部“逆張り”です」って答える。
ギャンブルでも負けるヤツのほうが多いんだから。負けるヤツのほうに行っちゃダメ。
突然の呼び出し「ここは異常に鼻や目の手術が多くないですか?」
逆張りしておけば、勝つ……あるいは確率は同じだとしても、配当は断然高いんだ。美容整形だって、上手くやれば保険が使える。でもたくさん使うと、呼び出されるの。
1986年頃に保険医の査定をしている医師会から委員が来て、「ここは異常に鼻や目の手術が多くないですか?」って怪しまれた。
片方の目の開きが悪いっていうのは、眼瞼下垂。でも、両目の眼瞼下垂だったら、普通のおじいちゃんやおばあちゃんと一緒だもの。患者が、「先生、僕、顔面神経麻痺です」って言うので、「笑ってみて」って指示するとあまり笑顔がつくれない。顔面神経麻痺は片方の人のほうが認識されやすい。正常な人よりバランスが悪ければ病人扱いできますし、病人は健康保険の対象ですからね。片足が短ければ身体障害者だけど両足が短ければ正常な短足。右目の眼瞼下垂を治して、ほとぼりが冷めてからもう片方の眼瞼下垂を治せば両目の眼瞼下垂を保険で治せる。ただ、普通の目をデカ目にするのと技術は同じなんだけど。
鼻でもそう。ギリシャ彫刻みたいな顔つきで、我々のような鼻だと潰れた鼻……鞍鼻って言って病名を付けられる。病名を付けられれば、保険の適用もある。ただの老婆とかブスとか、そういうレッテルを付けちゃダメなの。
最近流行している美容整形でいうと、クイック式二重術というのも僕が開発した。