「次男や僕が飛びかかって…」包丁を持ったり、ガラス戸を割る長男への対応

――そんなことがあったんですね。

宮川 ただうちの長男は小柄で、僕は家族の中で一番体が大きく育ったんです。だから覚えているのは、恐怖で足がすくむというよりも「やり返してやるぞ」という感覚でした。包丁を持っているのも日常茶飯事というか、もう「初期装備」という感じだったので(苦笑)。

――そういう時は、どのように対応していたのでしょうか?

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宮川 僕が小さい時なんかは真ん中の兄貴が守ってくれていました。これも日常茶飯事でしたが、よくリビングとキッチンの間のガラス戸が長男に割られるんですよ。

 両親はもう諦めているんですけど、ガラスの割れる音がした途端に「ヨーイ、スタート」と言われたような気がして、元気のある次男や僕が長男に飛びかかったりして。

 

「馬乗りになって首を絞められたり…」次男が長男から受けた“虐待”

――長男さんと次男さんの関係はどのような感じだったのでしょうか。

宮川 長男と次男も8歳離れているので、次男がまだ小さいうちはよく虐められていたそうなんですよ。布団の中に閉じ込められて窒息寸前まで出してもらえなかったり、馬乗りになって首を絞められたり。次男に言わせると、それは「虐待」だったと。

――長男さんは、宮川さんにも同じようなことを……?

宮川 僕の場合、直接暴力を振るわれるというよりは、いきなり怒鳴られたりとか、観ているテレビのチャンネルを突然変えられたりとか、そういう嫌がらせはよくされてましたね。

 一度、両親と言い争っていた長男が僕のそばにあったストーブを蹴ったことがあったんですが、その時にストーブの上に置かれていたヤカンが、座って漫画を読んでいる僕めがけて落ちてきて。熱湯がかかって、背中を大火傷しました。

 母親がすぐに処置をしてくれましたが、着ていたシャツが皮膚にくっついてしまって。当時は小学生でしたが、今でもその傷は残っています。

――長男さんは、実家に引きこもる前はどんな生活を送っていたのでしょうか?

宮川 高校を卒業後に工場で働いていたのですが、もともと怠け者というか面倒臭がりなところがあって、休みがちだったんですよね。職場でもうまく馴染めていなかったみたいだし。

 でも、最終的に仕事を辞めて引きこもるようになってしまった原因を作ったのは僕なんですよ。

――そうだったのですね。何があったのか、教えていただけますか?