昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2018/08/04

選手の入場曲は「ええ曲」禁止!

 DJをやっていてわかったのですが、会場を盛り上げるコツは今からやることを明確に指示することなんです。楽天の球場演出はメジャー流に「Make Some Noise!」と煽ると、ワーッ! と盛り上がる。ドラゴンズもナゴヤドームの大きな「106ビジョン」を使って、次に何をやるかを示してやればいいんです。たとえ単調な動きでも、みんなで参加して何かをすることが楽しいんです。なぜなら、みんな球場に楽しみに来ているんですから。

 たとえば、井端弘和選手の入場曲が氣志團『One Night Carnival』でしたが、あの曲ならみんなで「♪フッフー」と言えるし、応援が始まったらみんなで「♪オーオー」と儀式をやっていましたよね。あの一体感はすごかったですよ。

 京田(陽太)選手の「35億!」をやめてしまったのは残念でしたね。これはタカアンドトシが志村けんさんに言われたことなんですが、「ギャグは自分が飽きたぐらいの頃に伝わっているんだ」と。タカトシは「欧米か!」に飽きていた頃だったそうですが、「今、やっと届いているんだ」と言われて、それから連発するようになったそうです。「35億!」もようやくファンに届いてきた頃だと思います。

 僕は選手が入場曲で「ええ歌」を選ぶのがあまり好きじゃないんです。急にしっとりした曲が流れても戸惑うんですよ。亀澤(恭平)選手の入場曲はドリカムの『何度でも』ですが、亀澤選手の個性なら『うれしい!たのしい!大好き!』だろう! と(笑)。選手にはファンが喜ぶ選曲をしてもらいたいですね。

柳裕也選手と一緒に ©大谷ノブ彦

ナゴヤドームでDJをやりたい!

 選手の応援歌も改善点があると思います。覚えて歌う楽しみがあることもわかりますが、やっぱり難しくて覚えにくい! 楽天の茂木栄五郎選手の応援は「茂木! 茂木! 茂木栄五郎!」ですが、楽天の球場に行ったらファンが一体になっていて、子どもたちが声をからして叫んでいるんですよ。昔のドラゴンズも「♪ゲーリー、ゲーリー、ホームラン」だったじゃないですか。シンプルな応援に戻せば、ファンも一体感が生まれると思います。

 よく言われるロッテの応援のすごいところは、初めて球場に行った人も参加して楽しめるところなんです。選手を応援するフレーズも短くて覚えやすい。ヤクルトの応援もビートが速いのでファンが高揚しやすいんですよね。一方、ドラゴンズの応援のビートはゆるいからちょっとノリにくい。チャンステーマの「狙いうち」も「サウスポー」も70年代歌謡ですからね。ドラゴンズの応援はそろそろ阿久悠さんから卒業したほうがいい!

 阿久悠さんに引導を渡したのは『勝手にシンドバッド』の桑田佳祐さんだと思います。今、ドラゴンズに必要なのは、意味なんかなくてビートでみんなを踊らせる桑田佳祐的な応援ですよ。意味から離れて、自分たちの快楽原則に従えばいいんじゃないでしょうか。ニワカファン上等ですよ。僕はニワカのドラゴンズファンを増やしたい。

 ファンが球場に来て、野球のダイナミズムであったり、一体感を楽しめるようになってほしいですね。たとえ試合に負けても、「ナゴヤドーム、楽しかったね!」と言いながら帰れるようになってほしい。エンターテイメントスポットとしてのナゴヤドームをつくるためのアイデアをどんどん出していきたい。

 僕もナゴヤドームでDJをやりたいんですけど、なかなか呼ばれませんね……。そうこうするうちに、横浜からオファーが来てしまいました(笑)。さすがに横浜のユニフォームは着られないので始球式は断りましたが、こうなったら他の男に抱かれてやりますよ!(笑) いい女になってナゴヤドームに戻ってきたいですね。

構成:大山くまお

※「文春野球コラム ペナントレース2018」実施中。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイトhttp://bunshun.jp/articles/-/8349でHITボタンを押してください。

HIT!

この記事を応援したい方は上のボールをクリック。詳細はこちらから。

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春野球をフォロー