今年1月に死去した竹内英明元県議の名誉を毀損したとして、兵庫県警は11月9日、政治団体「NHKから国民を守る党」の党首・立花孝志氏(58)を逮捕したと発表した。
「週刊文春」記者は、兵庫県知事の内部告発文書をめぐる問題について取材する過程で、生前の竹内氏と連絡をとっていた。以下、その内容を報じた当時の記事を再公開する。(初出:「週刊文春」2025年3月27日号/年齢・肩書きは当時のもの)
◆◆◆
今年1月に自死した元兵庫県議の竹内英明氏(享年50)。「週刊文春」記者は、斎藤元彦知事(47)を巡る取材の過程で生前の竹内氏とLINEのやり取りをしていた。
百条委員会の委員を務めていた
竹内氏は姫路市議1期を経て、兵庫県議としては5期目に入っていた。主に立憲民主党の議員らで構成される会派「ひょうご県民連合」に所属していたが、自身は政党には無所属。兵庫11区が地盤の松本剛明元総務相との関係が深かったという。
「兵庫県議会では昨年6月、斎藤氏の疑惑を調査する百条委員会が設置され、竹内氏は同委員会の委員を務めていた。事実関係の解明に力を注いできました」(県政関係者)
その竹内氏に異変が起きたのは、昨年10月31日に出直し知事選が告示されてからのこと。「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首(57)から、斎藤氏失職の「黒幕」として名指しで批判されるようになったのだ。その根拠は、兵庫維新の会所属(当時)の岸口実県議側が手渡した文書だったが、後に岸口氏自身がその内容を「噂レベルのこと」と釈明している。
知事選中の文面は印象が違った
「週刊文春」記者は、多数の県関係者に取材するなかで、そのうちの一人として竹内氏とLINEの交換をしていた。普段は理路整然と対応するのが常だったが、知事選中の文面は印象が違った。例えば、昨年11月3日、竹内氏は立花氏の言動に触れたうえで、次のようなLINEを記者に送っている。
〈あまりにも怖いです〉
LINEのやり取りは、昨年11月5日が最後となった。その後、竹内氏は今年1月18日に自ら命を絶った。
現在配信中の「週刊文春 電子版」では、生前の竹内氏とのLINEのやり取りや、竹内氏の妻が語った苦しい胸中、立花氏が暴漢に襲われた殺人未遂事件、斎藤氏への直撃取材などについて取り上げ、「斎藤氏の真実」に迫っている。
文藝春秋が提供する有料記事は「週刊文春電子版」「Yahoo!ニュース」「LINE NEWS」でお読みいただけます。
※アカウントの登録や購入についてのご質問は、各サイトのお問い合わせ窓口にご連絡ください。




