「手軽に複数のパートナーを得るために…」初めから拡散を目当てに異性に近づく若者

 さて、ここまで見てきたのは、リアルの恋人であれ、ネットの恋人であれ、両者がカップルであると自認している若者たちの間で起こることでした。カップルだけの間で留め置かれなければならなかったデータが、スマホを介して簡単に拡散されてしまうケースです。

 これとは別に認識しておかなければならないのが、初めから拡散を目当てに異性に近づく若者が一定数いることです。

 若者に限らずとも、男性でも女性でも自分にたくさんのパートナーがいるとアピールすることによって、自分をよく見せようとする人が世の中にはいます。みなさんの周りにも、過去にどれくらいの恋人がいたかを自慢する人、現在何股をかけているかを自慢する人など、思い当たる人物がいるのではないでしょうか。

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 中高生も同じで、そうした話が自分のステイタスを高めることになると思い込んでいる子がいます。そして彼らが手軽に複数のパートナーを得るために、ネットでの出会いを利用することがあるのです。

写真はイメージ ©graphica/イメージマート

性的な画像は、彼らにとっての“勲章”になる

 たとえば、SNSのアカウントで自分が有名進学校に通っているとか、容姿が端麗であるといったことをアピールした上で、大勢の女の子のアカウントを片っ端からフォローし、DMを送ります。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるの手法です。

 相手の中にはSNSの情報にコロッとだまされ、ネットの恋人となる子もいる。彼らはそういう子たちを狙って、先ほどのような手口で相手の裸の写真などを求めるのです。

 こうして手に入れた性的な画像は、彼らにとっての“勲章”になります。それを他人と共有することで、「自分はこれだけの恋人がいるんだ」「これだけの相手と性的な関係にあるんだ」と自慢する。自分のステイタスを上げようとするのです。

 残念ながら、特定の子どものコミュニティにおいて、こうしたことがゲーム感覚で行われている実態もあります。かつて一部の子どもたちがナンパを遊びの一環としてやっていたのと同じような感覚なのでしょう。しかし、それがSNSの登場により、児童ポルノを増加させる要因となってしまっているのです。

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