「ソープって、今の風営法では新しく開業することがほぼ不可能なんですよ。現在ある店舗は、改正前の風営法に適合していたことでいわゆる“既得権”と呼ばれるものが与えられて営業可能となっていますが、これもこの事件のように営業廃止命令が出されてしまうと、もう同じ店舗では絶対にソープを開業できなくなっているんです」

 聞けば摘発された2軒も、ただの建物になっているそうだ。

「結局、試行錯誤の末に、その廃業したソープ2軒を、嬢の講習を行う場所として使ってるって聞きました。営業権がそのままあった時と比べれば、億ではきかない損失ですよ」

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 だからなのか、W氏は「本当かどうかわかりませんが」と前置きしたうえで、「発端となった女の子には、一部で数千万円の懸賞金がかけられている、なんて話も聞きました」とのことである。

「どうして辞めたんですか?」と尋ねると…

 取材の最後に、W氏に「どうして吉原での仕事を辞めたんですか?」と問いかけた。だが、「ちょっといろいろありまして……」と明らかにはしてくれず、「今後はどうされるんですか?」と聞いてみても、「いろいろ考えている最中です」と濁された。話を打ち切るようにインタビュー場所の店から去ったW氏であった。

 氏の素性は最後までわからないままであったが、彼の語ってくれた話から、吉原の闇が相当に深いということは感じ取れた。客として遊びに行く分には問題ないだろうが、我々一般人が興味本位で闇の部分にまで踏み込むような真似は、しないほうが賢明だ。

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