社会人1年目、彼女を襲ったのは努力では防げない「社会の闇」だった。営業職として働き始めたもち子さんは、上司や取引先からのセクハラに心身をすり減らし、ついには会社に行けなくなるほど追い詰められてしまう。

 筋トレで自信を取り戻し、体重65→52キロへと変わった彼女が、なぜ再びどん底に落ちたのか。そして、どうやって立ち直り、いまインフルエンサーとして発信するに至ったのか? インタビュー後編をお届けする。(全2回の2回目/最初から読む

病気を乗り越え、希望の大学にも入学できたもち子さん。努力で変身を果たしたものの、その後「さらなる試練」が彼女を襲う(写真:本人提供)

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コロナ禍で見つけた「筋トレ」という光

――大学生活は順調なスタートでしたか?

もち子 大学に入学してすぐ、コロナ禍で半年間、人に会わない期間が始まりました。でも、この時間が私にとっては大きな転機になったんです。自分と向き合う時間ができたことで、「どういう自分になりたいか」「どういう人と関わりたいか」を深く考えることができました。

 そんなとき、高校時代に唯一仲の良かった男友達がめちゃマッチョだったんですけど、「ヒマならオンラインで筋トレしよう」と誘ってくれたんです。

――それで筋トレにハマったんですね。

もち子 最初は家でやっていたのですが、だんだん楽しくなってジムに週2~3回通い始めました。パーソナルトレーニングなどは受けず、YouTubeや本で勉強しながら、自己流です。それまでまったく運動していなかったので、ちょっと運動すると簡単に引き締まるんですよね。

――なるほど。