「この仕事を続けられるわけがない」バイトを掛け持ちしていた高校時代
――高校に通ってモデルをしながら、さらに別のバイトを?
田中 地元のガソリンスタンドとコンビニでやってました。バイトしてる時にどんどんモデルの仕事が来るんですけど、「今日バイトなんで」って断って(笑)。ふざけてますよね、ほんとに。「ちゃんとやれ!」って感じですよ(笑)。
――本当に普通の高校生としてモデルもやっていたというか。
田中 ずっとこの仕事を続けられるわけがないと思っていたし、こんなにうまくいくはずがない、みたいに思ってたんですよね。
だから高校生の時は部活の1個、アルバイトの1個という感覚で、同い年くらいの女の子たちとワイワイやるのを楽しみに行っていた感じです。
――人気がうなぎ登りになっていく中で、街中でも声をかけられて大変だったのでは?
田中 気づかれるとかはあんまりなかったです。むしろ原宿に行くとよくスカウトされてました(笑)。「あ、もう事務所入ってます」みたいな。
――それで向こうが「田中美保だ」と気づくみたいな。
田中 「あっ、すいません」って言われたこともありますね(笑)。
「数キロ太った時はかなり言われました」スタイル維持の苦労
――ダイエットといったスタイル維持で苦労はなかったですか。
田中 20歳すぎてお酒を飲むようになって数キロ太った時はかなり言われました。高校を卒業してそのままモデルの仕事をはじめたんで、やっぱりまだどこか甘えもあったんでしょうね。周りからシビアに“商品”としての自分を突きつけられたことで、プロ意識が芽生えたんだと思います。
それから忙しくなり、毎日撮影が入るようなスケジュールになって。1日で3誌ぐらい掛け持ちしてましたし、仕事が終わった後ご飯を食べに行って、3時に寝て朝6時集合みたいな生活でした。忙しいせいで痩せたところもあるんだと思います(笑)。
――厳しい体重制限があった?
田中 厳しかったと思います。今でこそ「細すぎるのはどうなの?」みたいな世の中になってきてますけど、当時はまだそういう風潮はなくて。
かなり過酷なダイエットをしている子もいましたけど、私の場合はそこまでするならやらなくていいか、みたいなタイプだったので。




