「すごく怒ることも、すごく悲しむこともあまりない」現役時代の稲本さんの素顔
――稲本さんから食事の管理を求められることもなかった?
田中 ないですね。2人の時はちゃんと作ってたけど、今は子どもが食べられるものをメインに考えるので、プラス大人の分を別でなんて作れず、自然に適当になっていって。
そうやって変化しても、彼自身はプロとして自分でちゃんと管理しているから、それでいいかなって思ってます。
――ご自宅でサッカーの話はするんですか。
田中 気づくとずっとテレビでサッカーの試合を見ていることはありますけど、話は全然しないですね。子どもが今サッカーをやってますが、見に行っても口出ししません。 現役中からずっとですけど、あんまり家に持ち込まないタイプだと思います。
――試合の内容によってテンションが変わることもなく?
田中 負けても切り替えが早いというか、メンタルが安定している人なんだと思います。「すごく怒ることも、すごく悲しむこともあまりない」って本人も言ってました。
あとは、ルーティンとかジンクスを作るのも嫌いみたいで。彼は、何かを決めるとそれをずっとやらなきゃいけなくなるのが嫌みたいです。
「基本、彼の好きなように…」2015年から北海道で生活
――稲本さんは2015年から2018年まで北海道コンサドーレ札幌に所属されていましたが、移籍は突然決まるものなんですか?
田中 「ここからオファーが来たけどどうする?」って感じで、シーズンオフになってから急に決まりますね。
――東京にずっと住まれていたということで、地元を離れるのは寂しかったのでは。
田中 基本、彼の好きなように……ってスタンスなんで、こっちはどこでも大丈夫だよ、と。
――器が大きいです。
田中 何も考えてないだけですよ(笑)。どうにかなるかな、で生きているんで。
ただ、最初はワクワクで、1人でいろいろ観光に行ってたんですけど、東京生まれなので、北海道には友だちがまったくいない状況だったし、すぐ遊びに来れるような距離でもないから、最後の1、2年はさみしかったですね。
――夫婦円満の秘訣は?
田中 たまにけんかになって、私のほうが「かかってこいや!」みたいになっても、彼は「怒る労力が無駄」って人なんですね。「いや、そこは労力使ってよ」って最初はムカついたけど、今は良かったなって思ってます(笑)。




