現役外科医で作家の中山祐次郎氏が、文藝春秋PLUSの番組「HEALTH CARE PLUS」に出演し、がん予防について語った。10月に医療エンタメ小説『最後の外科医』(文春文庫)を上梓した中山氏が明かした「2人に1人はがんになる」という現実と、科学的に証明された予防法とは。(全2回の1回目/続きを読む

【がんの専門医が明言】がんリスクを下げる唯一の方法は…|セカンドオピニオンは必須|看護師を頼るべき理由|症状がなくても"がん検診"を受けるべき|NG習慣:タバコ、お酒、野菜不足…【中山祐次郎】

(初出:「文藝春秋PLUS」2025年11月7日配信)

年齢が上がれば上がるほど、がんになりやすい

 中山氏はがんの本質について、わかりやすい比喩を使って説明する。

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「人間の体は常に細胞が死んでは新しく生まれ変わっています。その際、細胞はコピーされますが、たまに間違うことがあるんです」

中山祐次郎氏

 細胞のコピー作業を図書館の本の複製に例え、「図書館のワンフロア分の本をすべて書き写すような作業なので、当然ミスも起こります。1冊コピーするだけでも、1ページくらい飛ばしてしまうことはありますよね」と語る。このコピーミスが蓄積することで無秩序に増殖する細胞が生まれ、それががんの原因となる。

「コピーの回数が増えれば増えるほど、がんになりやすくなります。つまり、年齢が上がれば上がるほど、がんになりやすいということです」