女優の小島可奈子(50)が今年5月、知人宅の犬に突然顔を噛まれ、口と鼻の周囲を中心に約30針を縫う大怪我を負った。事故直後は血まみれで呆然としていた小島だが、驚くべき回復力と前向きな姿勢で困難を乗り越え、現在は活動を再開している。

回復し、写真展も無事に開催できた小島さん(写真:本人提供)

「顔が変わっちゃう、写真展どうしよう」

「顔が変わっちゃう、写真展どうしよう」と事故直後に呆然としていたという小島。知人宅で撮影した写真を撮ろうとした際、ケージから突然飛び出してきた犬に顔面を噛まれた。「血がピューッと噴き出してきて」と当時を振り返る。

 幸いにも知人は形成外科を探し、傷跡を目立たせないよう治療してくれる評判のいい女医に連れて行ってくれた。「傷跡が残らないようにできますか」と質問すると、「跡は確実に残ります」とハッキリ言われたという。犬の歯による咬みキズは不規則に裂けるため、治すのが難しいのだそうだ。

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 治療後も「笑わせないでね」と周囲に懇願し、おかしくても口角を押さえてこらえる日々が続いた。また、犬特有の細菌感染を防ぐため強い抗生物質を5日間服用したことで、一ヶ月ほど腹痛に悩まされたという。

ユーモアにあふれた夫の支え

 家族の反応は意外にも明るく、娘は驚きのあまり笑い、夫は「写真展のタイトルを『"ワン"ダフル可奈子』に変更したら?」と冗談を言ったそうだ。「2人とも明るく笑いのネタにしてくれているので、救われています」と小島は語る。

 現在は傷も順調に回復している。「最初の半年間くらいは自己治癒を待つしかない」と言われたが、インナーケアを普段から意識していたことが功を奏したのかもしれないという。「年齢を重ねると傷の治りが遅いといわれますが」と小島。

インナーケア、医師や家族の支えで傷あとは大きく改善された ©深野未季/文藝春秋

 精神的には「ビーフジャーキーの匂いが苦手になった」など若干の後遺症はあるものの、30代で心理カウンセラーの資格を取得した経験や介護を通じて精神的に鍛えられたことで、前向きに事故を乗り越えることができたようだ。