結局フリーターに⋯

 せっかく再就職できたのに、人間関係の軋轢から半年でまた退職。現在はフリーター的な暮らしだそうだ。辞めたあとも、あの上司が悪い、職場環境が最悪だったと文句ばかり言っていたらしく、最近は家にも寄り付かなくなっている。

写真はイメージ ©getty

「今はとりあえず派遣社員をやっています。家電量販店に出店している携帯電話会社の営業ブースで、販売や諸々の事務処理をやっているということです」

「これじゃ将来の展望を描けないでしょ」

 引きこもりやフリーターになるよりはましだが、先々のことを考えると大丈夫なのかと心配になる。

ADVERTISEMENT

「正月に3か月ぶりに顔を見せたんですが、生活ぶりを聞くとねえ……」

 今はどのくらいの収入があるのか尋ねたところ、月収は24万円前後で手取りだと18万円ということだった。

「派遣会社の社会保険には入っているけど、賞与なし、退職金なし、派遣先に直接雇用される見込みもなし。これじゃ将来の展望を描けないでしょ」

 社会人になってから住み続けているアパートは、家賃が5万8000円。水道光熱費、通信費も必要だ。自炊はしていないので食費その他の出費も小さくない。

「少しは貯金していると言っていましたが、マイホームの頭金になるような金額は作れないだろうし、病気やケガで2週間も休んだら雇止めになる。そしたら簡単に生活困窮者に転落ですよ。自分のリスクを分かっているのだろうか」