投資を決める3つのポイント
事業分野が伸びてるか、経営者がイケてるか、周りの評判はどうか。
まず、事業分野が伸びているか。上りのエスカレーターに乗っているような成長市場でやることは、かなり重要だ。長年見てきたけど、インターネットの分野に投資をしていたVC(ベンチャーキャピタル)は、だいたいみんな儲かっている。よほど下手くそな人を除けば、立っているだけで右肩上がりになるような成長分野に投資しておけば、何かは当たるということだろう。
次に、経営者がイケてるか。新産業では環境がころころ変わるからビジネスプランは当てにならない。プランより人を見た方がいい。当初の目論見と違っても、経営者が優秀なら、ビジネスモデルを切り替えて(ピボットして)、成長させてくれる。
最後に、周りの評判はどうか。というのは、スタートアップは美人コンテストみたいな側面があるからだ。みんなが口を揃えてイケてると言っている会社には、VCが群がり、金が集まる。その金を使えるから成功確率が上がる。また、評判がいいとメディアに取材される。目立つことで取引先が増え、優秀な人材が確保できる。そんな風に、みんながいいと言うスタートアップは有利なのだ。
IPOは現代に残された最後の錬金術
以前、誰かが言っていた。「IPOは現代に残された最後の錬金術」だと。私も経験者だけど、確かに分不相応なほどのリターンを得られる世界だと思う。自分でタダみたいな金額の最初の株を持って起業して、ガムシャラに働き、上場を目指す。大成功すれば、とんでもないローリスクハイリターンだ。
しかも、経済が活性化するのだから世のため人のためでもある。それを応援するスタートアップ投資もまた、夢があるし、社会的に意義あることだと思う。
ただし、現実は、大成功はほんの一握りであることは言うまでもなく、ほとんどの場合は失敗するか、小粒止まりであることはお忘れなく。