この映画は招待状のようなもの
ジョージ・マッケイもこうコメントする。
「石油王の功罪や環境破壊というのは、この映画の象徴的なテーマである。しかし核にあるのは僕ら人類すべての中にある希望と現実否定の間にある微妙なニュアンスだと思う。僕らは日々を生き延びるために大きな課題に目を向けない、そうすることで、実は将来の可能性を摘み取っているという現実。それを僕らは意識すべきだと思う。問題について開眼し、本格的に取り組むこと、語ることが大切だと思う」
ジョシュア・オッペンハイマー監督は、本作は単なる政治風刺劇、社会批判ではないと断言する。
「この映画は招待状のようなものだと思う。アクティビストは、人類の歩みを変えるために団結し行動を起こす。芸術も同様に、人々を団結させ集団として人類の歩みを変えようとする。この映画は鏡を見てほしいという招待状だ。自分自身だけでなく自分の置かれている環境や状況、自分が毎日リメイクしている世界全体を見てほしい。よりよい未来のために、僕ら一人一人が最も苦痛な現実を直視し語り合うこと、勇気ある決断を下す事が大切なんだ」
『THE END(ジ・エンド)』
監督:ジョシュア・オッペンハイマー/出演:ティルダ・スウィントン、ジョージ・マッケイ、モーゼス・イングラム、マイケル・シャノン/2024年/デンマーク・ドイツ・アイルランド・イタリア・イギリス・スウェーデン・アメリカ合作/148分/配給:スターキャットアルバトロス・フィルム/©Felix Dickinson courtesy NEON ©courtesy NEON/公開中
