結婚に対してどこかで逃げてた部分があった
――そう思う決め手があったのでしょうか?
りこ 決め手というのはなくて、徐々に結婚に向かっていった感じです。YouTubeを始めて、自分たちのことを客観的に見ているうちに、「あ、合ってるな」「この先も、この人とこういうことをしていきたいな」というのがどんどん出てきて、結婚したい思いも芽生えてきました。
――よしきさんは、それまで結婚を考えたことは。
よしき 結婚はしたかったですけど、誰でもいいわけではなかったので。
――結婚のハードルが高かった?
よしき 経済的な部分が大きかったですね。僕らって、いわゆる失われた30年間にすっぽり収まっている世代なので、給料は上がらない。なのに、「旦那ひとりの給料でやっていく」っていう謎の昭和のマインドがガッツリ入ってるんですよ。「ひとりでやっていけないと一人前じゃない」みたいな。
あとは、やりたいことがけっこうあったので、それを成し遂げるまでは結婚できないなと思っていて。それに結婚する覚悟もなかったと言えばなかった。誰かの人生を背負うっていうのが、僕の中では相当な覚悟がいる選択だったので、どこかで逃げてた部分がありますね。
――その考えが、りこさんと出会って変わったわけですね。
よしき そうですね。これだけ長く同棲できたのも初めてでしたし、一緒にいて楽しかったし、何より僕がイライラすることがまったくなかった。だいたい同じ人と一緒にいると、3日か4日あたりでイライラしはじめるんですけど、それがなかったので。そこも決め手ですかね。
――りこさんといると、未来が予測できない面白さもあるような。
よしき そうなんです。今まで付き合ってきた人って、なんとなく「こうなっていくんだろうな」っていう先が見えちゃってたんですよね。それは僕の中では面白くなかった。でもりこの場合は、ある意味、先が見えない。すごく化けるかもしれないし、それが面白かったんです。
クリスマスイブにプロポーズされ「なんて答えたのかな……覚えてないです(笑)」
――「付き合ってください」はうやむやでしたけど、プロポーズの言葉はハッキリと。
よしき それはしましたね。12月24日に。
――どんなシチュエーションだったんですか?
よしき 熱海の「ふふ」っていう旅館に泊まって、夜にプロポーズしました。
りこ 彼がソワソワしてるなって感じていたんですけど、まさか本当にプロポーズされるとは思ってなくて。
――言葉は「結婚しようか」みたいな感じだったんですか?
よしき そんな感じでしたね。
――指輪の入ったケースをパカっと開けて、みたいなのは?
よしき そのときはなかったです。言葉だけで。指輪は後になってふたりで見に行きました。
――りこさんは、その言葉にどう返事をしたのですか?
りこ 「はい」とか即答もせず。なんだか彼がゴニョゴニョしてたんで。なんて答えたのかな……覚えてないです(笑)。
よしき え、覚えてないの? ヤバいじゃん(笑)。
りこ だって、ゴニョゴニョしてなかったら、こっちもちゃんと答えるし、ちゃんと覚えてると思うので。たぶん「うん」とか言ってたんじゃないですかね。
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