あまりの盛り上がりに、警察が駆けつけてきたことも

「ポプルスとして初めてコミケに関わったのは1976年4月の第2回で、実は初回には参加できなかったんです。私たちの記憶だと、始まったばかりのコミケは実質的にほぼファンジン(=ミニコミ誌)オンリーで、あとは漫画家のサインをコピーして売っている人もいるなど、いまとはかなり空気が違いました。大学の漫研などはツテがなく、学生漫画のスペースもほぼなかったように思います」

 余談だがポプルスでは、第2回のコミケ開催から半年後となる1976年10月、学生たちが自作漫画を持ち寄る「まんが市」というイベントを主催している。サークル同士で機関誌などを交換・交流する、のどかなコンセプトの催しだったが、想定していた以上の盛況を呈した。

 あまりの異様な盛り上がりぶりに、警察が「何をやっているんだ」と駆け付けたほどだったという。当時、同人活動を行っていた人たちが作品を発表する場を強く求めていたことがよく分かるエピソードだ。

次の記事に続く 《コミケ50周年》男性人気はソシャゲ系、女性は…? 同人界隈を支えてきた『老舗印刷会社』が分析する、コミケ人気ジャンルの傾向とは

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