いよいよ体験!
まずは上下のラッシュガードに着替え、頭は整髪料をつけたまま体験へ。骨伝導イヤホンを後頭部から両耳にひっかけるように装着する。シートは程よい硬さで、もたれかかるとイヤホンが背もたれに当たり、やや違和感があった。
ゆっくりとカバーが閉まり、密閉されていく。いざ外と遮断されると少し不安感も抱くが、「いよいよ始まる」という期待も大きくなってきた。液晶に「注水」の文字が映し出されると、まず足元から温水が噴き出してくる。想像以上の勢いで、ものの十数秒で水面が胸の下あたりまで上がってきた。ミライ人間洗濯機の総湯量は、約350リットル。この量が一気に注がれる。
温度はぬるま湯程度か。お湯が上限水位に達すると、マイクロバブルが発生し、湯船を白濁させながら皮脂汚れなどを吸着・浮上・分離して洗浄していく。「つけおき洗い」のようなもので、お湯に浸かっている部分は、ただ座っているだけで洗われていく。
洗浄と同時に、背中のセンサーが心電波形の測定を開始。入浴者の心電・強度・自律神経を分析し、その状態が映像で可視化される仕組みだ。液晶に映像が流れ、骨伝導イヤホンからはリラックスできるような穏やかな音楽が流れ始めた。心電波形に基づいて選ばれたもので、交感神経と副交感神経のスイッチングを行い、心を安定させるのだという。ちなみに筆者の心電波形によると、少し緊張していたらしい。
やがて前4カ所、上8カ所からシャワーが噴射され、首から上を含めた全身洗浄が開始。ウルトラファインバブルを含む水流が顔と頭を洗浄していく。上部からのシャワーが顔にも当たるが、心地いい強さで呼吸も問題ない。水流の強さも、心電波形から計測した身体情報を基に、AIが自動で操作している。
体験して数分も経つと、さすがに慣れてくる。何もしなくても身体が洗われているのは快適で、なにより湯温やシャワーが気持ちいい。あっという間に15分が終了した。



