南場 私ミーハーだから、SUP(スタンドアップパドルボード)に乗って海沿いの豪邸を見に行きましたよ。正面から行くのは恥ずかしかったので。また別の別荘に遊びに行って一度中に入れてもらったけど、もう体育館みたい。
藤田 ハハハ。大げさ。
南場 いや、本当に。私は比較的ひっそり暮らしてます。身軽なのでふらっと遊びに行けるんだけど、藤田さんに「遊びに行っていいですか」と電話しても、いつも「今日は人が集まってて」みたいな。華やかな生活を送ってるんです。この方、夜のスケジュールも多分派手なんだろうなって。
トップ経営者の“お金の使い道”は?
藤田 やめてください、文春にそんなこと言うの(笑)。華やかじゃないですから。逆に南場さんはもっとお金を使わなきゃじゃないですか? ひっそりと暮らしてると言われてもそれも夢がないですよ。
南場 私は子どもがいないじゃないですか。それで母校新潟高校の生徒がアメリカの大学に進学するのをサポートしたり、スタートアップの支援をしたり……。
藤田 なんでそういう好感度の上がる話を(笑)。僕だって、馬の競りでもニュースにならないよう気を遣ってるんです。これ以上行くと、「過去最高額」とか言われそうだから降りたり。
南場 そこまで行ったらやっちゃってよ。私は日本海側出身で、どちらかというと地味な性格。藤田さんみたいなスケールで人生を楽しんでる友達って少ないんですよ。でも嫌いになれないのは、派手なところがあるにもかかわらず、実は結構内向的な面がある。例えばほら、喋っていても目が合わないでしょ。
藤田 ほんとですか。いや、プレッシャーになるかなと。
南場 少し恥ずかしがり屋で内向的なんですよ、きっと。そして正直者でもあって、会った時に虚勢を張ってる感じがしない。藤田さんも福井出身、日本海側の人でしょ。その内向性と正直さが好きなんです。だから表面は違っても根本のところで私たちは繋がっていると思っています。
――藤田さんは1998年、南場さんは99年に起業しました。最初の出会いはどんな感じでしたか?
