本には復讐の意味合いも込めて

藤田 実際、DeNAほどやる気が十分で優秀な人材を抱えていて、次から次に成長分野に投資していれば株としては買いですよね。

南場 そうですよ。いっぱい買ってください。馬もいいけど、うちも買わないと。

藤田 ハハハ。

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南場 周りから何と言われようと、歯を食いしばってDeNAらしくやっていこうと思っています。

藤田氏の新刊『勝負眼』を手に2ショット ©文藝春秋

藤田 僕も全く同じようなことを本(『勝負眼』)で書いています。アメーバブログを始めた時とかは「本業のネット広告に専念しろ」と言われました。事業に関して、投資家と我々経営者との間には埋まらない溝があるというのはその時に学びましたね。

南場 そうそう。藤田さんは「言った通りにならないこともあるよね」ぐらいの感じで、市場にコミットしたことも破るんですよ。

藤田 でも、それは昔の話でこの十数年は丁寧に向き合ってますよ。あと、株式市場の期待値を上げすぎないことも覚えたので(笑)。

南場 それで、いつも堂々と乗り切ってこられて。

藤田 当時色々言ってきた市場関係者やメディアに「言った通りに実現させただろう」と復讐の意味合いも込めて、本に書いてます。

南場 それはリベンジだね。会社って、いい時と苦しい時を長い歴史の中で繰り返していくもの。だから大事なのは、言われたことに過剰反応してスタンスをふにゃふにゃさせないことだと思うんです。そのうえで改善すべき点を投資家とちゃんとコミュニケーションして、応援してもらうということだと思いますね。

 トップ経営者同士で語り合った“絶対やりたい意外なこと”など、この記事の全文は、「週刊文春 電子版」で公開中だ。

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