12月6日、王は新宿と池袋に現れた
インド映画ファンの「聖地」と呼ばれている新宿ピカデリー・スクリーン1のイベントは今回の来日で唯一の発声可応援上映。今日のプラバースのいでたちは黒いジャケットに黒のインナー、ダメージジーンズ。後ろの髪を一つに束ね、前日より精悍な雰囲気だ。
気になる第一声は「ミナサン、コンニチハ。ダイスキデス」。笑顔で観客の歓声を受け止めた後、決め台詞の「ジェイ、マヒシュマティ」。2日目でリラックスしたのか、質問への回答は長くなり、指ハートや頬ハートなどのジェスチャーでファンを喜ばせる場面が増えていた。
撮影前の準備を聞かれ「ラージャマウリ監督は妥協を許しません。『伝説誕生』の滝のぼりのシーンのため、朝5時起きでハイデラバード近郊の山や崖でロッククライミングの練習をしました。理想のフォームになるまで何度も繰り返しました」。乗馬のシーンではプラバース用に5頭の馬が用意されていたが、リテイクの連続に次々と交代していったという苦労話も披露した。
司会からプラバース一行は2階席(プラチナルーム2)から鑑賞すると発表があり、タンバリンやサイリウムを手にした観客は“王”に届けとばかりにスクリーンに熱い応援を送っていた。
最後の舞台挨拶はグランドシネマサンシャイン池袋(以下「グラシネ」)。インドにもない「1.43:1」の広画角で圧倒的な没入感のIMAX®スクリーンでの上映になる。
プラバースは撮影開始前にラージャマウリ監督から『バーフバリ』の物語を聞いた際に感動して3~4回涙した、と誕生秘話を披露。「インド映画史に残る作品となり、自分の人生も変わるだろう」と確信したという。
ファンの間で人気が高いクンタラ王国編ではアマレンドラが円滑に発声ができないふりをするが、当初はそれに納得できず監督と話し合ったと告白。しかし出来上がった映像を見て「監督はエンターテイメントを熟知していると尊敬が深まりました」。
日本での締めくくりとなる挨拶は「ミナサン、アイシテル」。配給のツインのスタッフが伝授したという「頬♡」や両手でハートを形作るジェスチャーで気持ちを伝えようとしていた。「来日は素晴らしい経験になりました。一生忘れることがないでしょう。また会いましょう。なるべく早く。日本の友人たちに必ず帰ってくると約束しました。日本のダーリンたち、ありがとう」何度も「ラブユー!」と繰り返しながらプラバースはステージから去っていった。




