『バーフバリ エピック4K』(25年)は『バーフバリ 伝説誕生』(15年)と『バーフバリ 王の凱旋』(17年)の『バーフバリ』シリーズ誕生10周年を記念し、S・S・ラージャマウリ監督が再編集を行い壮大な2部作を1本に凝縮した映画だ。12月12日からの2週間限定全国公開に先立ち、シヴドゥ/アマレンドラの2役を演じた主演俳優プラバースが待望の初来日を果たした。12月5日及び6日に4劇場で行われた舞台挨拶イベントの様子をレポートする。
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12月5日、王はついにやってきた
皮切りに選ばれたのは109シネマズ木場。IMAX®シアターを備えインド映画を多く上映してきたシネコンだ。上映開始前、シアター2を埋め尽くした観客は「本当にプラバースは来ているのか? 今度こそ会えるのか?」と期待と不安でいっぱいだった。
プラバースは『バーフバリ』シリーズの成功により「パン・インディアン・スター(インド全土で人気のスター)」となり、撮影スケジュールは忙しくなるばかり。これまでも『サーホ―』(19年)の日本公開がコロナ禍の緊急事態宣言と重なり、『カルキ 2898-AD』(24年)の舞台挨拶はイベント2日前にケガで急遽キャンセル。来日はファンにとって8年越しの悲願だった。
司会を務める映画パーソナリティの伊藤さとりさんの音頭で「バーフバリ、ジャイホー!」コールが響く中、『バーフバリ』のテーマ曲に乗ってプラバースとプロデューサーのショーブ・ヤーララガッダが姿を現すと「きゃー」とも「うわぁ」ともつかないどよめきが走った。ピンクブラウンのジャケットに紺のインナー、デニムに黒いスニーカーというファッションのプラバースは客席に向かって合掌し小さく礼をした。立っているだけで「『キャプテン翼』なみ」といわれるプロポーションの良さが際立つ。


