高市政権の発足から2ヶ月が経過した。支持率は依然として高水準で、高市早苗首相を支える顔ぶれにまで注目が集まっている。

女性で初めて主計官、そして財務大臣をつとめることになった片山さつき氏 Ⓒ文藝春秋

 そこで「文藝春秋」は、高市政権を支える人材について緊急特集した。

 まず、インタビューに登場したのは注目閣僚の一人、片山さつき財務相だ。2人の関係の始まりは2021年に遡る。

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「当時、自民党が選択的夫婦別姓やLGBTなどについて、保守のラインを緩めてしまうのではと憂う仲間が安倍元総理をなんとなく軸にしながら集まったんです。(中略)もし安倍さんが総裁選に出られないなら、高市さんが保守をまとめて出たらどうかと勧めたんです」(「財務官僚のマインドをリセットします」より)

「参議院比例区の私は、47都道府県の約半分に後援会があり、特に強い県には私の封筒で高市さんのリーフレットを送って支持拡大に協力しました」(「財務官僚のマインドをリセットします」より)

 こうした経緯を経て、高市氏は「高市早苗内閣になったら財務大臣は片山さつき」と、片山氏のセミナーなどで公言するようになったという。

 編集長の鈴木康介は「高市首相と片山氏の“馴れそめ”は、あまり語られてきませんでした。お話を聞く中で、“そういうことだったのか”と新鮮な印象を受けました。片山氏に財務大臣職が託された理由がわかる内容です」とポッドキャストで語っている。

財務大臣執務室は旧大蔵省当時から変わっていないという Ⓒ文藝春秋

 この他にも、物価高対策、消費税減税、賃上げ目標、金利引き上げなど財政の論点について片山氏が語っている。

農業を「稼げる産業」にするには?

 鈴木憲和農水相も「文藝春秋」のインタビューに応じた。農業を「構造的に稼げる産業」にするための施策について、鈴木氏はこう語っている。

「新規就農というと、自分で農地を借りて独立するイメージがありますが、まずは農業経営体に就職してから独立するアプローチが増えるといいなと思っています。『就職』だとハードルが下がりますから、印象も変わってくるんじゃないですか」(「農業は稼げてなんぼでしょ、というのが総理の考えです」より)

 一方、米価の高止まりが続いているが、鈴木氏は「需給の安定」を論点に挙げ、次のように述べた。