1990年、アメリカで起きた衝撃的な事件。高校教師パメラ・スマートが15歳の男子生徒ビリー・フリンを誘惑し、自分の夫を殺害させるという凶行に及んだ。

写真はイメージ ©getty

 この事件はその後、ニコール・キッドマン主演の映画「誘う女」のモデルにもなった。そんな事件のダイジェストを、鉄人社の文庫『世界の殺人カップル』(鉄人社)より一部抜粋してお届けする。

「夫を殺さないと私たちの関係を続けることができない」

 1990年5月1日、ニューハンプシャー州デリーの住宅で24歳のグレッグ・スマートが頭を銃弾で撃ち抜かれた状態で発見された。その傍らで妻のパメラ・スマート(22歳)が泣きすがる姿があった。警察は当初、強盗殺人の線で捜査を進めていた。

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 しかし事件から1ヶ月以上が経過した6月10日、事態は急転する。ある男性が警察を訪れ、息子のバンス・ラタイム(15歳)と友人たちが事件に関わったと告白したのだ。結果、バンス、ビリー・フリン、パトリック・ランドル(いずれも15歳)の3人が逮捕された。彼らは皆、地元のウィナカネット高校に通う生徒だった。

 驚くべきことに、被害者の妻パメラは彼らが通う高校の教師だった。しかも、事件の背後には彼女とビリーの不倫関係があった。パメラは美貌で男子生徒から大人気だったが、なかでも熱い視線を送っていたのがビリーだった。

 事の発端は、パメラが夫の浮気を知ったことだった。仕返しとして、自らも浮気しようと企んだパメラは、教え子のビリーに目をつける。彼を自宅に招き入れ、性的な映画を観せながら「いつも、あなたのことを考えているの」と耳元で囁いた。その日、ビリーは童貞を失い、以降、頻繁にパメラと密会を重ねるようになる。

  やがてパメラは「夫が暴力を振るう」と嘘をつき、「夫を殺さないと私たちの関係を続けることができない。だからお願い」とグレッグの殺害を依頼する。ビリーが躊躇すると「じゃあ、他の男に頼むしかないわね」と言われ、激しく嫉妬した彼は殺害を決意した。

 後の調査で、パメラは夫に14万ドル(当時約1550万円)もの生命保険金をかけていたことが判明している。

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