22歳の女性教師パメラ・スマートが、15歳の男子生徒を巻き込み、最終的に夫の殺害へと至った事件。1990年、この出来事はアメリカ社会に大きな衝撃を与えた。生徒からの信頼と人気を集めていた若き教師は、どのようにして少年に影響を及ぼし、取り返しのつかない犯行へと導いたのか。
事件のダイジェストを、鉄人社の文庫『世界の殺人カップル』(鉄人社)より一部抜粋してお届けする。
「夫を殺して」15歳少年を誘惑した"洗脳殺人"の全貌
事の発端は、パメラが夫の浮気を知ったことだった。仕返しとして自らも不倫を企んだ彼女は、教え子のビリー・フリンに目をつける。彼女はビリーを自宅に招き入れ、性的な映画を観せながら「いつも、あなたのことを考えているの」と耳元で囁いた。その日、ビリーは童貞を失い、以降、頻繁にパメラと密会を重ねるようになる。
やがてパメラは「夫が暴力を振るう」と嘘をつき、「夫を殺さないと私たちの関係を続けることができない。だからお願い」とグレッグの殺害を依頼する。ビリーが躊躇すると「じゃあ、他の男に頼むしかないわね」と言われ、激しく嫉妬した彼は殺害を決意した。
ビリーは友人のバンス・ラタイム、パトリック・ランドル(いずれも15歳)を誘い、たった500ドル(当時約5万4千円)の報酬で協力を取り付けた。1990年5月1日、3人は覆面姿でスマート家に侵入。強盗を偽装した後、帰宅したグレッグをビリーが射殺した。
パメラの計画は完璧だったかに見えた。しかし彼女は致命的なミスを犯していた。友人のセシリアに殺害計画を打ち明けていたのだ。警察はセシリアの証言からパメラとビリーの不倫関係と殺人計画を知り、パメラを逮捕した。
