登録者88万人を超える人気動画クリエイター、コウイチが手がけた青春ホラー映画『とれ!』。バズを求めて心霊のフェイク動画を投稿する女子高生の前に現れる、謎めいた霊能者を、2.5次元舞台を中心に活躍する和田雅成さんが演じた。

 

 本物なのか、ニセモノなのか。つかみにくいキャラクターを、いかにして立ち上げたのか。撮影現場の特殊感からSNS時代の「バズること」への持論まで、たっぷり語ってもらった。

和田雅成さん ©︎釜谷洋史(文藝春秋)

しっかり怖いホラーでありながら青春映画

──まずは、本作に出演を決めた理由から教えてください。

 和田 最初の入り口は、プロデューサーさんのお声がけでした。これまで何度かご一緒してきた方から「新人の二人を支えてほしい」と言われたことが、率直に嬉しかったんです。

 しかも、脚本を読んでみたら、僕の中の“普通”を軽く飛び越えてくる世界観でした。動画クリエイターのコウイチ監督が長編映画を撮るという状況自体も新鮮で。「これまでの自分の概念を一回壊せるかもしれない」と感じ、挑戦させていただくことにしました。

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©2025 「とれ!」製作委員会

──本作はホラー映画なのにコメディでもあります。「ホラーが苦手」という方でも楽しめる作品だと感じました。

 和田 そうなんです。しっかり怖いホラーでありながら青春映画で、かつ家族ドラマでもある。ホラーが苦手な方も、楽しめる作品だと思います。演じる側としてもですが、観客として観ても、いい意味で期待を裏切る展開が続くので、飽きません。一人で観ても、友達と観ても面白い作品です。

和田雅成さん ©釜谷洋史(文藝春秋)

“エンタメと、ガチの霊媒者の境界線”をどれだけ曖昧にできるか

──コウイチ監督の演出はいかがでしたか?

 和田 舞台仕事が中心の自分にとって、今回の現場は驚きの連続でした。映画やドラマの“セオリー”が適用されないというか。動画クリエイターならではのテンポ感や見せ方のアイデアが盛りだくさんで、「普通だったらこうなるよね」という予測がことごとく裏切られ、いい刺激を受けました。

 僕自身がこれまで積み上げてきたものを一度壊したいと思っていた時期だったので、すごくいいタイミングで本作に関わらせていただけたと思っています。

和田雅成さん ©釜谷洋史(文藝春秋)

──和田さんは「2.5次元俳優」として、マンガやアニメ原作の舞台やミュージカルを中心にご活躍されています。霊能者・浅野斗真という原作のないキャラクターは、どのように作っていったのでしょうか。

 和田 観た人が「本物? ニセモノ?」と迷ってくれたらいいな、と思い、“エンタメと、ガチの霊媒者の境界線”をどれだけ曖昧にできるかに挑みました。

 監督から最初に言われたのは、「織田無道さんっぽく」だったんです。実際に過去の映像などを見て研究して挑んだのですが、途中で監督から「もっと不動産屋さんみたいにできます?」と。そこから一気に方向が変わりました。

©2025 「とれ!」製作委員会

──不動産屋さん!?