日本を動かす官僚の街・霞が関から“マル秘”情報をお伝えする『文藝春秋』の名物コラム「霞が関コンフィデンシャル」。最新号から、ダイジェストで紹介します。 

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「日本成長戦略本部」の実態

「責任ある積極財政」「強い経済」を掲げる高市政権の政策決定プロセスの建て付けもようやく整いつつある。屋台骨となるのが、高市首相を本部長とする「日本成長戦略本部」だ。本部の下に有識者による会議を設け、AI・半導体や防衛産業など重点17分野での政策立案の青写真を描く。

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高市首相と城内実経済財政担当相(首相官邸HPより)

 このネーミングには、ノスタルジックな響きもある。何事も安倍政権を鑑とする現政権が参考にしたのは、かつてのアベノミクスの推進役となり、内閣府で威を振るった「日本経済再生本部」。安倍時代を知る面々の脳裏に「かつての栄光よ再び」という思いがあることは容易に想像できる。

 ただし、似ているのは名前だけで、中身は一向に伴わない。最大の欠陥は医療・介護といった社会保障分野の改革にほぼ目配りがなされていないこと。現役世代に重くのしかかる社会保障費の見直しは歴代政権が直面した最大の課題だ。にもかかわらず今回の重点17分野だけでなく、8項目ある分野横断的課題からもほぼ抜け落ちているのは、首相の視野の狭さにも原因がありそうだ。

 仕切り役となる城内実経済財政担当相(平成元年、外務省)の評価も急降下中。先の臨時国会では野党から賃上げや分配の具体策を求められるや、しどろもどろになる場面が散見され、首相が「しくじり答弁」といじって話題になった。

 日銀の政策決定会合には自ら立て続けに出席し、金融政策への関与をアピールするのに躍起となっている。本人の思惑とは裏腹に経済官庁からは「ここまで経済的知見のない方とは思わなかった」(中堅)とすでに深い嘆息が漏れているが、城内氏自身に自覚はない模様。目下の関心は、成長戦略会議の分科会に親しい積極財政派をいかにあてがうかに注がれ、人事資料漁りに時間を費やす。異分野の有識者を押しつけられる各省庁では「城内案件」が最近のトレンドワードになっている。〈続きでは、成長戦略本部で事務局長代理を務める人物の評判について触れられています〉

※本記事の全文(約4500字)は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」と「文藝春秋」2026年2月号に掲載されています(霞が関コンフィデンシャル)。

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出典元

文藝春秋

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