「お前は死ぬんだよ。畑に埋めて殺すんだよ」――。深夜のステーションワゴンで、結束バンドとガムテープによって自由を奪われた18歳の少女に、かつての親友は冷酷な宣告を下した。千葉県船橋市で発生した「18歳少女生き埋め殺人事件」。
犯行に及んだのは、かつて寝食を共にした同級生の女と、その遊び仲間たち。いったい何があったのか? なおプライバシー保護のため、登場人物はすべて仮名である。(全2回の1回目/続きを読む)
◆◆◆
「ホスト遊び」を知ってしまったがために…
事件の被害者となるアケミ(当時18)と加害者のユカリ(同18)は高校の同級生だった。アケミは高校中退後、しつけの厳しい両親に嫌気がさし、たびたび家出。それをかくまっていたのがユカリだった。
ユカリは地域のボス格の少女で、困っている友人を見ると放っておけない性格。だが、アケミがホスト遊びを覚え、風俗店で働き始めた頃から仲が悪くなった。
「ホストなんかやめときなよ。貢がされるだけだよ」
「そんなの私の勝手じゃない。放っといてよ」
アケミはユカリの忠告を聞かず、お気に入りのホストと同棲するからと言ってユカリの家を出て行った。
だが、そのホストとはわずか1カ月で破局、ユカリは「戻ってこい!」と言ったものの、アケミはまた別のホストが好きになり、友人宅やマンガ喫茶を転々とする生活を始めた。
アケミのホスト狂いは直らず、お気に入りのホストの“昇格祭”を祝うために100万円かけてシャンパンタワーを計画した。そのためには稼ぎの少ない今の店よりもソープで働くべきだと思い立ち、ユカリとは別の同級生に「中学時代の卒業アルバムを貸して欲しい」と頼んだ。
「何でそれが要るの?」
「風俗のオーナーが確実に18歳以上だって証明できるものがあれば、採用してもいいって言ってるのよ。3年前に中学を卒業していれば確実でしょう。私、バカ親がいる実家に年齢確認できるものを置いてきちゃったのよ」
友人は呆れ果てたが、アケミが「必ず1週間で返すから」と言うので貸すことにした。しかし、それっきり連絡が取れなくなり、困り果ててボス格のユカリに相談した。
「私もアケミにはブチ切れてんのよ。貸した服も化粧品も返さないし。今度連絡あったら、マジ切れるから。警察に通報されないように中途半端なことはせず、徹底的にやってやるから!」
そのことで相談したのがクラブで知り合ったセフレの桜井悠輔(同21)だった。
