「元友人なんだけど、ぶっ殺したい女がいるのよ。そいつ、ソープで働いているんだけど、何カ月も前からホストクラブでシャンパンタワーを計画してるらしいから、その日に、店に入る前にさらっちゃえば100万円ばかり取れるかもよ」
「そいつはすげぇな……」
桜井は子分のような遊び仲間の小野洋司(同21)に協力を持ち掛けた。
「風俗をおごってやるから、手伝ってくれないか?」
「何を?」
「女をさらって埋めるだけだよ。そいつともヤリたかったらヤッていいから」
「ホントにか?」
小野は参加を表明。いざとなったら殺すことも承知していた。「殺してから埋めるんじゃ重いから、先に穴を掘っといた方がいいんじゃないか?」などと提案もしていた。
2人は桜井の祖父が所有する畑の様子を見に行き、2メートルぐらいの穴を掘った。ホームセンターでガムテープや結束バンド、靴下などを購入し、被害者を拉致するためのステーションワゴンをレンタカーで借りた。
事件当日、桜井と小野は未明にユカリと合流。ホストクラブの前で張り込みをしたが、一向にアケミは現れない。ユカリはホストクラブの従業員に「アケミが来てるでしょ?」と掛け合ったが、「客のことは詮索しないのがルール」と門前払いされた。
そんなとき、ユカリの遊び仲間であるタクヤ(16)から電話がかかってきた。
「今、取り込み中なのよ。これからある女をさらって畑に埋めるとこなの」
「面白そうッスね。オレ、そういうの大好きなんですよ!」
こうしてタクヤも犯行に加わることになり、車で迎えに行った。4人は2台の車に分かれ、アケミの行方を探すことにした。
ホストクラブで遊ぶ彼女を誘拐したのち…
アケミは、やはり早くから入店し、夜通し遊んでいた。ユカリたちが店の前で張っているのが分かっていたので、帰りは裏口から逃げるように脱出した。
一緒に飲んでいた友人と近くのホテルに宿泊し、その日の夜、店に出勤しようと外へ出たところを、偶然ユカリとタクヤが乗った車に見つかってしまった。ユカリは鬼のような形相でアケミに詰め寄ってきた。
「アンタ、何をバックレてんのよ!」
アケミはとりあえず謝ったが、当然聞く耳を持たない。
「私の先輩も話を聞きたいって言ってる。とにかく一緒に来なよ!」
そこへ桜井と小野もやってきた。4人はアケミをステーションワゴンに乗せて走り去った。1人残された友人の女性は、それがアケミとの今生の別れになるとは夢にも思わなかった。
「アンタさ、友達とシャンパンタワーのどっちが大切だと思ってるの?」
「シャンパンタワー……」
「ほーう、それを聞いて安心したわ……」
ユカリの顔が引きつり、邪悪な表情を浮かべた。ユカリはアケミの携帯電話を取り上げ、電池を抜いた。小野やタクヤと協力して手首と足首を結束バンドで縛り上げた。さらに口の中に靴下を詰め込み、顔の周囲をガムテープでグルグル巻きにした。
「今からお前がどうなるか教えてやるよ。お前は死ぬんだよ。畑に埋めて殺すんだよ」
