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観光の時代だからこその、歴史との付き合い方
このような違いもあるとはいえ、それでも遊就館と世界の軍事博物館との比較には十分な意味がある。
今年の終戦記念日も、靖国神社の喧騒が話題になり、型通りの左右対立が繰り返され、そしてお盆明けには忘れ去られるだろう。このように議論がパターン化しているからこそ、違った観点が持ち込まれなければならない。
「靖国史観」や「感動の愛国物語」はどこの国にもある。それを完全に否定し、抹消することはできない。だからといって、それを真に受けることもむずかしい。では、それらとどのように付き合っていくべきなのか。
海外の軍事博物館はそのヒントになるだろう。戦後73年は観光の時代でもある。海外旅行のおりには、訪問先に含めるのも悪くない。世界の「靖国史観」に触れることは、自国の「靖国史観」との付き合い方にも、新しい視点を与えてくれるからである。