日本を動かす官僚の街・霞が関から“マル秘”情報をお伝えする『文藝春秋』の名物コラム「霞が関コンフィデンシャル」。最新号から、ダイジェストで紹介します。
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防衛相・小泉進次郎の主眼
「政調会長あたりを一度やってみたい」との意向と裏腹に、永田町・霞が関からやや離れた市ケ谷で防衛相ポストに就く小泉進次郎氏。
アジア有数の米軍港を抱える神奈川県横須賀市出身の小泉氏だが、体系的な防衛政策に触れるのは今回が初だ。就任当初、しばしば「表に出せないインテリジェンス情報」を盾に防衛費増額の必要性を訴えたが、「非公表の情報だったとしてもエッセンスは新聞記事の中にも滲んでいるし、増額の理由にはならない。よほど防衛政策と縁遠かったんだろう」(省幹部)と苦笑いを浮かべる向きも多い。
小泉氏が注力するのは東南アジアなど太平洋各国との防衛協力拡大だ。各国国防相と会談を重ね、オーストラリアに続きニュージーランドも海上自衛隊の「もがみ型」護衛艦に興味津々。インドネシアも護衛艦に関心を示し、フィリピンは国産ミサイルの03式中距離地対空誘導弾導入に意欲的だという。これらは防衛装備移転三原則の運用指針における五類型の全面撤廃を先取りするものだ。装備品輸出路線を主導するのは、萬浪学防衛政策局長(平成3年、旧防衛庁)。「内局」と呼ばれる背広組ポストをまんべんなく歩んだが、耳目を集めたのは民主党政権で田中直紀防衛相の秘書官を務めた時だ。当時、田中氏が曖昧な国会答弁や審議中のコーヒー休憩などで集中砲火を浴びた直後に当てつけの如く更迭された萬浪氏に同情する声も多かった。
その後、目立った課長ポストをパスし、国家安全保障局担当の内閣参事官から官房長を経て一気に筆頭局長の防衛政策局長に駆け上った。なお同省では大和太郎事務次官(2年、同)とナンバー2の加野幸司防衛審議官(元年、同)の年次が逆転しており、大和氏と同期の廣瀨律子人事教育局長と萬浪氏の年次もねじれが生じている。職務に差し障らぬよう次官の同期以上は勇退するという霞が関の不文律に鑑みれば、同省人事の異質さが際立つ。〈続きでは、小泉氏の訪米時のエピソードなどについて語られています。〉
※本記事の全文(約4500字)は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」と「文藝春秋」2026年3月号に掲載されています(霞が関コンフィデンシャル)。
出典元
【文藝春秋 目次】芥川賞発表 受賞作二作全文掲載 鳥山まこと「時の家」 畠山丑雄「叫び」/忖度なき提言 高市首相の経済政策/緊急座談会 暴君トランプの新帝国主義
2026年3月号
2026年2月10日 発売
1650円(税込)

