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偽装離脱を疑う声も…
警察関係者の中には、Nさんの偽装離脱を疑う声もありましたから、交渉は難航しました。やがてNさんの更生努力が認められ、日本で初めて満5年をまたずに「元暴」が外れました。
筆者がNさんを伴って福岡県暴力追放運動推進センターを訪れ、そのセンターのトップである藪正孝専務理事と面会が実現してから約1年後、Nさんが東京三弁護士会主催のシンポジウムで「生きづらさ」を語ってから約半月後の出来事でした。
この間、藪専務理事は幾度となく福岡県警に足を運び、担当者にお願いをし、協議を重ねたと聞いています。Nさんも、複数回、県警によばれて、最近の生活状況を尋ねられ、更生の意思確認をされたそうです。
口座開設の際は、福岡県警の警察官2名が同行し、銀行の窓口に赴き、「口座を悪用しない」旨、誓約書を欠かされたとのことです。そして、ようやく真新しい銀行通帳がNさんの手に渡されました。警察の担当者も「これで、あなたの元暴の制約は取れた。もう、どこの銀行でも口座は開設できる」といったそうです。この快挙は、日本初といってもよいものであり、多方面から喜びの声が寄せられました。
この出来事で、もうひとつ明らかになったことがあります。