昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2018/08/11

安倍晋三 首相
「国民の評価が高い。内閣としても考えるが、党の方で先行して議論してほしい」

日本経済新聞電子版 8月7日

第22回冬季オリンピック・ソチ大会での安倍晋三首相と森喜朗氏 ©JMPA

 6日の報道を受けて日本中が「サマータイム・パニック」に陥っているのを尻目に、7日、再び首相官邸を訪れて安倍首相と会談を行った森氏は重ねてサマータイム導入を要請。安倍首相は「国民の評価が高い」とさらに前向きな姿勢を示した。安倍首相はどこの国民を見て言っているのだろう?

 7日の会談を受け、自民党は岸田文雄政調会長らを中心として、検討の枠組みをお盆前に発足させることを目指す(時事ドットコムニュース 8月7日)。総裁選に出馬しない岸田氏はサマータイム導入の中心になるんだね……。

菅義偉 官房長官
「国民の皆さんの日常生活に影響が生じるものであり、大会までの期間はあと
2年と限られている」
TBS NEWS 8月6日

 一方、慎重な姿勢を見せているのが菅官房長官だ。6日の記者会見では「政府としてサマータイム導入を目指すとの方針を決定した事実はない」とも述べている(日本経済新聞電子版 8月6日)。政府は一応懸念を示したが、「国民の評価が高い」から導入する……という道筋なのだろうか?

「理想的な気候」と言っていたのに……IOCもびっくりの180度転換

森喜朗 東京五輪・パラリンピック組織委員会会長
「来年、再来年に今のような状況になっているとスポーツを進めるのは非常に難しい」

日本経済新聞電子版 7月30日

 びっくりしたのはこの発言。「この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である」と招致委員会がIOCに提出した立候補ファイルに書いていたのに! 日本の夏の暑さを知らなかったとでも言うのだろうか?

松井一郎 大阪府知事
「五輪だけなら反対だ」

産経新聞大阪版 8月9日

松井一郎大阪府知事 ©文藝春秋

 8日に行われた定例会見で、サマータイム導入について質問を受けた松井一郎府知事は「五輪だけなら反対だ」と断言した。ただし、サマータイムそのものは否定しておらず、「今後国として夏季・冬季で活動の時間帯を見直していくのであればメリット・デメリットを徹底的に検証したい」とも述べている。

 サマータイムのメリット・デメリットの議論、導入に向けた議論は大いにすればいい。しかし、森氏の思いつきが安倍首相によって命じられ、どれだけ反対があっても押し切って法律として制定するのなら、それはもはや独裁である。彼らは東京五輪のためなら、何をやってもいいとでも思っているのだろうか?

この記事の写真(5枚)