井端監督も“圧巻の投球内容”と絶賛

 先頭のT・ケネリー外野手をあっさり2球で追い込むと、最後は落差の大きいフォークボールで空振り三振。続く1番のT・バザーナ内野手を遊ゴロに打ち取ると、2番のC・ミード内野手のバットも空を切らせた。

 1ボール2ストライクから今度は高めの154kmのストレートで空振り三振に仕留めて、打者3人から2つの三振を奪う期待通りの投球は、ゲームの流れを一気に日本へと引き寄せるものだった。

韓国戦でも好投を見せていた種市 ©︎文藝春秋

「勝ち越した中での登板だったので、昨日よりプレッシャーは大きかったけど、自分の持ち味は出せたかなと思います」

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 わずか11球での完璧な投球を本人はこう振り返った。そして何よりこの種市の見せた連夜の投球は、連覇を目指す日本チームにとっては救世主となるものだった。

「去年のパ・リーグを見ていて前半は西武の今井(達也投手、現ヒューストン・アストロズ)、後半はロッテの種市だった。それくらいに圧巻の投球内容だったと思います」

 こう語るのは井端弘和監督だった。

 所属するロッテで種市は先発ローテーションの一角を担う投手として活躍。昨季は前半戦こそ右肘の張りで登録抹消されたりした影響で5連敗など苦しい内容だったが、7月19日のオリックス戦で3勝目を挙げると、そこから破竹の5連勝。9月、10月には5試合の先発でリーグトップの4勝を挙げ、48奪三振、防御率も0.95とスキのないピッチング内容を見せていたのである。

 しかし平良海馬投手(西武)に続いて石井大智投手(阪神)、松井裕樹投手(サンディエゴ・パドレス)と救援陣に相次ぐ故障離脱が続く中で、リリーフ経験もあるこの右腕に、井端監督はチームの窮状を救う中継ぎ役として白羽の矢を立てたのである。