厚生労働省が設ける、デジタル分野等でのリスキリング(学びなおし)を支援する助成金制度。企業が従業員に研修などを行う場合、その費用の一部(最大75%)を助成するものだ。

、デジタル分野等でのリスキリングを支援する「人材開発支援助成金」(厚生労働省HPより)

 だが、この助成金制度が狙われていた。

 ある東証上場のIT企業が、同社が関与してこの助成金を申請・受給することで「グループ内でお金が増える」「手元に資金が残る」などと謳い、中小企業向けに事業を提案していることが「週刊文春」の取材で分かった。不正受給の指南にあたる可能性がある。

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「自由なお金が数千万単位で増えます」

「週刊文春」は昨年12月にこの企業の営業担当者が中小企業に向けて行った、ビデオ会議による営業の証拠映像を入手した。そこで営業担当者は、こう述べている。

「助成金という制度を活用して、おそらく今、最も効率的に資金を調達できる方法だと思います」

「この取り組みに名前を付けるとすると、『AI研修事業の立ち上げ支援』となっています」

「グループ全体で見ると、ただただ活用用途のない自由なお金が数千万単位で増えます」

「週刊文春」が入手した、営業ビデオより

 本来、研修にかかる費用の一部を助成されるはずが、なぜか、自由に使えるお金が増えるとの説明だ。そのような受給が許されるのか。厚生労働省に尋ねると、「一般論として」と前置きして、こう答えた。

「申請事業主が実質的に訓練経費を負担していないと認められる場合には、不支給又は不正受給に該当します」

 では一体、どのようなスキームなのか。そしてその東証上場企業の実名とは――。

 3月25日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および3月26日(木)発売の「週刊文春」では、この企業が指南するスキームの詳細、「あまりに有利すぎる」などと謳う営業トークの中身、専門家による違法性の指摘などを詳しく報じている。また、「週刊文春 電子版」では営業トークが収録された映像も公開している。

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