「週刊文春」が報じた東証上場企業「株式会社ライトアップ」の助成金“不正受給”問題。記事配信日の3月25日、ライトアップ株は急落、翌26日も売り注文が続く事態となっている。一体、ライトアップで何が起きていたのか。「週刊文春」の記事の一部を抜粋して紹介する。(初出:「週刊文春」2026年4月2日号)
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1本の録画映像を入手した。そこで密かに行われていたのは、国の助成金を狙った「おいしすぎる話」の提案だった。異様なスキームで“不正受給”を指南するのは、とある東証上場企業だ。その実名と共に実態を検証する。
〈助成金という制度を活用して、おそらく今、最も効率的に資金を調達できる方法だと思います〉
中小企業の経営者を前に、1人の男性が流暢に話す。
〈要は、結果として数千万円近くの資金が自由に使えるようになるというお話です。この取り組みに名前を付けるとすると、『AI研修事業の立ち上げ支援』となっています〉
男性の説明によれば、AI研修事業を始めるだけで国からの助成金が入り、なぜか財布が潤うというのだ。参加者が首を傾げると、自信ありげにこう答えた。
〈なんかおいしすぎないですか? って言われるんですけど、僕もおいしすぎるとしか言えなくてですね〉
これはあるビデオ会議の映像だ。公金を利益に変える――そんな“悪魔の囁き”のような提案をしているのは、れっきとした東証上場企業である。
助成金ビジネスの最前線を追う。
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経済部記者が語る。
「目下、国が設ける助成金のメニューは多岐にわたります。そのうち、岸田文雄内閣が成長戦略の1つとして『国民の学びなおし』を掲げ、具体策として2022年12月から始まったのが、人材開発支援助成金の中の『事業展開等リスキリング支援コース』です」
人材開発支援助成金は厚労省が設け、社員研修などに必要な費用の一部を国が支援する制度。そのうち「事業展開等リスキリング支援コース」は、DXなど新たな技能の研修にかかった費用の一部(最大75%)を国が助成する。IT社会に適応する人材を育ててもらう狙いだ。
この助成金が今回、ターゲットになっていた。
「週刊文春」が入手したのは、IT企業「株式会社ライトアップ」(東京都渋谷区)による営業時のビデオ会議の映像である。冒頭の男性は、ライトアップの営業担当者だ。地方でサービス業を営む中小企業を相手に、助成金を活用した事業の立ち上げを提案する場だった。
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この続きは「週刊文春 電子版」で配信中。ライトアップが指南するスキームの詳細、「あまりに有利すぎる」などと謳う営業トークの中身、専門家による違法性の指摘などを詳しく報じている。また、「週刊文春 電子版」では営業トークが収録された映像も公開している。
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