競艇(モーターボート競走、ボートレース)の市場規模は約1兆円。公営競技の中では競馬に次ぐ売上をあげている。本日8月27日、香川県の丸亀競艇場(ボートレースまるがめ)では、第64回ボートレースメモリアルの優勝決定戦が行われる。ボートレースでもっとも格付けの高いSG(スペシャル・グレード)競走の一つだ。

トップは平和島競艇場

 一般社団法人全国モーターボート競走施行者協議会によると、2016年度の競走場・場外発売場で売上金額がもっとも多かったのは、平和島(東京都大田区)で310億円。東京都内に3つあるボートレース場の中でもアクセスがよく、またSGレースが開催される機会も多い。「東のメッカ」とも呼ばれている。

昨年、平和島競艇場で行われたSGボートレースダービーの優勝決定戦 ©共同通信社

 次いで福岡(福岡市中央区)の307億円。3位は、場外発売場(ボートレースチケットショップ、BTS)でトップとなるボートピア梅田(大阪市北区)286億円。上位は、大都市圏とその周辺に集中している。ただし、場外発売場の利用者数は非公表であるため、1人当たりの売上額はわからない。

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「梅田駅・大阪駅から徒歩数分の距離にあるボートピア梅田は、2007年にオープンした10階建てのビルです。有料フロアはスペースがゆったりしていて、席まで食事を運んでくれるサービスもあります」(競艇ファン)

 

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市街地にある福岡競艇場は売上ランキング2位だった

低迷していた売上は再び上昇傾向に

 競艇全体の売上は、ピーク時の1991年度は2兆円を超えていたが、景気低迷の影響で徐々に規模は縮小していた。ただ、2010年度には8000億円台だった年間売上は、2011年度以降は9000億円台となり、2015年度になると再び1兆円を超える規模となった。売上が拡大している背景には、テレボートでの購入、つまり電話やインターネットで舟券が買えるようになったことがある。ナイターでのレースを開催したり、タレントをCMに起用していることなども一因だろう。

 地域別にみると、関東甲信越はボートレース場が5カ所、BTSが11カ所で合計1936億円と最多。次いで、近畿はボートレース場が4カ所、BTSが10カ所で1340億円。九州はボートレース場が5カ所、BTSが24カ所で合計1082億円。東海はボートレース場が4カ所、BTSが6カ所で合計910億円。中国はボートレース場が4カ所、BTSが8カ所で合計550億円。北海道・東北はBTSのみ8カ所あり、合計157億円。四国はボートレース場が2カ所、BTSが5カ所で合計373億円。北陸は津幡BTS(石川県津幡町)1カ所だけで53億円だった。