どこまで影響があるかすらわかっていない
とはいえ、日本では、子どもとポルノの関係について詳しいデータがまだ少ないので、ここからはアメリカの研究結果などをヒントにしていきます。
文化の違いはあるものの、子どもたちへの影響や問題は共通している部分も多く、参考になる情報がたくさんあります。
まず子どもたちとポルノコンテンツの接点についてです。
最近の調査によると、子どもたちのインターネット利用時間は増え続けており、比例して性的なコンテンツに触れる機会も増加しています。
中には、週に10時間以上も視聴しているケースがあることがわかっています。
筆者は、子どもが性的な情報に触れること自体が「悪」と断ずるつもりはありません。
大人が厳しく制限したところで、遅いか早いかの違いだけでしょう。
ただ、デジタルデバイスを通じたポルノコンテンツ、特にポルノ動画への接触は、単なる「モラルの問題」ではなく、子どもの脳の発達に大きな影響を与える可能性がある、深刻な「健康問題」と捉えるべきでしょう。
人間の脳には「報酬系」という、快楽を感じる仕組みがあることにはすでに触れましたが、ポルノはこの報酬系を強く刺激し、特に成長途中の子どもの脳では、その影響がより大きくなることがわかっています。
その結果、普段の生活で小さな喜びを感じにくくなったり、自分の気持ちをコントロールしにくくなったりする可能性があるのです。
さらに、現実とはかけ離れた内容の映像を見続けることで、歪んだ考え方が身についてしまうかもしれません。これは、大人になってからの人間関係の形成の妨げになる恐れがあります。