何十億も予算が出るわけではない。限られた予算ではあるが、東さんや、同じ立場で働いている女性たちにとって大きな一歩となることは間違いない。

「小池さん含め、政治家の方にはこれまで何名かお会いさせていただきました。でも、今思えば数年前の重機フェスタで小泉進次郎さんに重機習字を披露したことが、いまの活動の原点になっているかもしれないですね(笑)」

海外で重機習字を披露したい

女性が重機オペレーターとして働くことには、まだまだ多くのハードルが存在する。東さんでさえいまだにハードルを感じているのだから、未経験の人ならなおさらだろう。

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だが、現状に対する問題意識を持ち、それを解決しようと奮闘する東さんのような人たちのおかげで、建設業界にも女性を受け入れやすい土壌が生まれつつある。

「私たち女性の意見は、今はまだ“少数の意見”でしかありません。でも、私たちが発信をしたり、行動したりすることで、少しでも多くの女性に重機の仕事に興味を持ってもらって、重機オペレーターへの一歩を踏み出してほしいですね。そうなれば、いつか私たちの意見が“多数の意見”になって、女性が働きやすい環境を作れるかもしれませんから」

これからは経営者としても、活動家としても、建設業界と向き合っていく。とはいえ、すべての活動の原点が「重機愛」にあることに変わりはない。

「これからも、身体が動く限りは重機に乗り続けたいです。今の密かな夢は、重機習字のパフォーマンスで世界を周ることですね(笑)」

溢れ出る重機愛を燃料に、今日も東さんは新たな道を切り開いていく。

ワダ ハルキ(わだ・はるき)
ライター、カメラマン
1998年生まれ。大阪出身。大阪府立大学卒業。卓球メディア「Rallys」でライター活動をスタート(自身の卓球歴は15年)。現在は卓球以外にも大学ミス・ミスターコンの取材も精力的に行う。東洋経済オンライン、集英社オンライン、プレジデントオンラインなどに寄稿。
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