地を這うフォルムの改造車に乗り、気高くアクセルを踏み込む女性たちがいる。「異端扱い」もなんのその、愛車に並々ならぬ情熱を捧げる彼女たちの素顔に迫る!

 今回は、プレジデントをカスタムする「ゆり姫」さんをご紹介。

忙しない経営と育児のなか、救いになっていたというプレジデントの存在。今後も長く維持していく予定だという「ゆり姫」さん

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車のカスタムは馴れ合いではなく「勝負の世界」

 このプレジデントに出会ってから、もう10年以上になりますね。もともとは、よく街で見かけるようなVIP系の弄り方をされていた車両で。それを近所の車屋さんで見かけて、一目惚れしてしまったんですよ。

大阪オートメッセにも複数の出展経験がある「ゆり姫」さんのプレジデント

 それからすぐに知り合いに誘われ、買った状態のままドレスアップカーのイベントに出してみて……。そこで、小さな賞をもらったんですね。昔からの負けず嫌いもあって、「次はもっと上の賞を!」と一気に火がついちゃいました。

 その後はもう、年に15回くらいのペースでイベントに出しつつ、1、2年したらまた仕様を変えていきました。やっぱり、私にとってはこれもひとつの勝負ですから。思うように賞が獲れないと、すぐに「このままじゃいけない」とスイッチが入っちゃうんですよね。

プレジデントの堂々たるロングボディ。わずかに跳ね上げたリアスポイラーが躍動感を与える

 そんな状況なので、子どもたちからは「ママは車のイベントばっか!」って(笑)。普段は文句を言わない子たちですが、プレジデントに関しては「恥ずかしいからやめて」とダメ出しの連続なんですよね。

パープルとホワイトでエレガントに仕上げたインテリア

 それでも、シングルでの育児や仕事に追われていた頃から、このプレジデントの存在が大きな支えになっていたんですよね。それに、どうしても叶えたい目標もあったんです。セダン乗りの専門誌『VIPスタイル』で、表紙を飾るまでは終われないと。

 そのためにカスタムを繰り返してきて、とうとう昨年、このプレジデントが表紙に載ったんですよ。車を弄りはじめてから、10年越しの念願だったので……。発売日、自分の愛車が店頭に並んでいたときは震えましたね。「夢なのかな?」って。

大がかりな板金加工なしにこの曲面は実現しえない

 そうして、カスタムの面で最大の目標を達成したこともあり、今はイベントの主催にも力を入れているんです。純粋に車を評価できる場を作ろうと、去年自分のイベントを立ち上げて。

 ただ実際、自分の作った評価軸で皆さんの車を選ぶのは、思った以上に辛かったですね。誰もが自分のスタイルを苦労して表現しているので、本当は全員を表彰台に立たせてあげたいのですが……。

一目惚れしたプレジデントを一途にカスタムしつづける

 まだまだ手探りの状態ですけど、私自身が出展者として積み上げてきた思いもありますし、同じように車に懸ける人たちが報われるようなイベントに育てていきたいですね。

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