音楽系の専門学校を辞め、演劇の名門大学へ

 意外にも役者になろうと思った明確なきっかけはないそうで、高校を卒業後、音楽系の専門学校に進学したが、バイト先にいた大学生が楽しそうであったため1年で辞め、大学進学を決意。「なんとなく芸術方面にっていう思いはあった」と名門である日本大学芸術学部演劇科に進学する。

 卒業後は、蜷川幸雄や岩松了、長塚圭史が演出した舞台作品に多数出演。2015年には、シス・カンパニー公演『RED レッド』で第50回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞している。近年でも映画やドラマの出演作が増えたが、必ず舞台には1年に1作品以上出演しているのが、田中のキャリアの特徴でもある。

人気絶頂期だった仲間由紀恵と6年の交際後、2014年に結婚

 2014年には、TBSドラマ『ジョシデカ!-女子刑事-』(2007年)で共演した仲間由紀恵と6年の交際を経て結婚。交際当初はドラマ『ごくせん』シリーズ(日本テレビ系)で主演を務め、『24時間テレビ』(日本テレビ系)のチャリティーパーソナリティーや、NHK『紅白歌合戦』の司会も担当し、多忙だった仲間を一回り以上も年上の田中が「君なら絶対できる!」と励ましていたと言われている。(※2)

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 結婚当時は仲間の人気絶頂期だったこともあり、「仲間由紀恵を射止めた苦労人」(『週刊朝日』2014年10月3日号)、「人気女優を捕まえた地味夫」(『FLASH』2014年10月14日号)など、何かと2人の差が強調されて語られることが多かった。だが、華やかな脚光を浴びながらも孤軍奮闘していた仲間の目には、年上の田中が持つ舞台仕込みの揺るぎない芝居への矜持と、俳優同士にしか通じ合えない静かな色気こそが、誰より頼もしく映っていたのではないだろうか。

田中哲司 ©文藝春秋

『FRIDAY』による田中の不倫報道が飛び出すという危機もあったが、2018年には2人の間に双子の男児が誕生。田中は子どもたちの食が細いことを明かし、「その双子がモリモリ食べてるのを見るとウルウルする」と子煩悩な一面も垣間見せた(※3)。