自民党大会に陸上自衛隊員が登壇し、国歌を歌った件。法律論にもなっているが(当然ながら)、その前に、なぜ誰も“これは論議になるぞ。まずいのでは”と思わなかったのか?という素朴な疑問がある。
「知らなかった」には、他責モードも含まれている
高市早苗首相は「会場に着くまで知らなかった。法律的に問題はない」と述べている。鈴木俊一自民幹事長は党大会を企画した会社が自衛官個人に対してお願いをしたと説明。萩生田光一幹事長代行は防衛省も「問題ない」と回答したと説明している。これらの「知らなかった」には、“自分の責任ではない”という他責モードも含まれていることを味わいたい。
では真打の登場だ。防衛大臣の小泉進次郎氏である。この方は他の人が言う「知らなかった」とはちょっと趣が異なる。ジャンルが違うと言えばよいだろうか。質の違う「知らなかった」なのである。
小泉氏は「今回の歌唱に関し、私は事前に報告を受けていなかった」と主張。16日の国会では「幹部への報告や情報共有について反省すべき点があった」と述べた。この言い分だと、情報共有をしていたら事前に止めていたというニュアンスにもとれる。しかしすでに多くの方が知る通り、小泉氏は当日に当該の陸上自衛隊員と記念撮影し、Xにも投稿していたのだ(その後削除)。
周囲が他責を漂わせる意味合いで「知らなかった」と言っているなかで、小泉氏は防衛大臣なのに「何も知らなかった」「危うさを予測できなかった」ことがそのまま窺えるのである。
実は今回の件は、直近の小泉防衛相のやらかしと共通する部分があるのだ。「週刊文春」の複数の報道と答え合わせができる。
※例・小泉進次郎防衛相が勝手に「イラン派遣宣言」で怒られた!《SNSフライング投稿が波紋》《「目立ちたいだけでは?」と周囲は疑念を…》 (「週刊文春」編集部2026/03/11)
