登録者数165万人超えのYouTubeチャンネル『HIRO BEAUTY CHANNEL』を運営し、総フォロワー数390万人を誇るヘア&メイクアップアーティストの小田切ヒロさん(44)。

「美のカリスマ」として知られる彼だが、その背後には想像を絶する幼少期があった。5歳で両親が離婚し、父の再婚後は継母から“洗脳”と虐待を受けて育ったという。

 小田切ヒロさん ©三宅史郎/文藝春秋

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「地獄の始まり」継母からの嫌がらせが始まった“きっかけ”

 父が再婚した当初、継母はもともと正常な人間だったかもしれないと小田切さんは振り返る。しかし、父が隠していた弟の存在が発覚したことで状況が一変する。

 弟には知的障害と多動症があり、お正月に施設から帰ってくるたびに家の中は「半壊状態」になった。

 継母の不満とストレスは父だけでなく、父方の子どもである小田切さんと姉へも向かっていった。

「ひとつ屋根の下で嫌がらせをされるようになり、それからがもう、地獄の始まり」と小田切さんは語る。

父からお金を引き出す道具として利用されるように…

 危機的な状況の中で小田切さんと姉は助け合っていたが、継母は2人の仲を裂くための"洗脳"を始める。やがて姉の心は完全に離れ、小田切さんは家の中でも孤立していった。

 さらに継母は、小田切さんと姉を使って父からお金を引き出す道具として利用するようになる。嘘の月謝袋を持たせ、父のもとへ「運び屋」として向かわせたのだ。

「子どもながらにいけないことをしているというのがわかる」という罪悪感に耐えかねた小田切さんは、小学5年生の時に教育実習の先生に助けを求める手紙を書いた。

 しかしその先生は内容を継母に告げ口してしまい、小田切さんは家族から隔離されるような生活を強いられることになる。

 

「窓から飛び降りて家出した」中2で精神が限界を迎える

 そして中学2年生の時、ついに精神が限界を迎える。「私の精神が崩壊してしまって家出したことがあったんですよ。部屋をグチャグチャにして、部屋にあるものを全部窓から外に投げて、窓から飛び降りて家出した」という。

 親友の家に逃れた小田切さんはすぐに連れ戻されたが、父に全てを打ち明けてもまったく信じてもらえなかった。「この人に言ってももう何も解決しないんだ」と、そこから諦めの人生が始まったと小田切さんは言う。

 過酷な境遇を生き抜いた小田切さんは今、同じように苦しむ人たちに向けてこう語りかける。「傷が深ければ深いほど、それは強力なバネになる」と。壮絶な生い立ちの全貌は、インタビュー本編で語られている。

〈つづく〉

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