ホルムズ海峡の封鎖が続く中で、経済産業省が5月下旬に職員をロシアに派遣することになった。政府は「ロシアに進出している日本企業の資産を保護するため」(木原稔官房長官)と、詳しい説明を避けているが、三井物産、三菱商事、商船三井などの企業も同行する可能性が取り沙汰される。「サハリン2をはじめ、液化天然ガス(LNG)や原油の権益維持が目的ではないか」(メガバンク幹部)という見方が専らだ。中でも……。
サハリン2の運営会社には三井物産が12.5%、三菱商事が10%を出資している。ウクライナに侵攻したロシアには西側同盟による経済制裁が続いているが、日本がサハリン2で産出されるLNGや原油を購入するのは例外とされている。
そんなサハリン事業に並々ならぬ意欲を持ち続けてきたのは、三井物産の安永竜夫会長(65)だ。恰幅のいい体を揺らしながら、永田町を行脚する姿は貫禄十分。ロシア制裁でサハリン2からの資源購入をストップさせるべきだという議論が起きた時も、大物政治家やメディア経営者らを相手に、権益維持とLNGなどの購入継続を説き続けた。
片言のサバイバル言語を身につけるなどして
「安永氏は東大工学部出身。2015年4月にヒラの執行役員から異例の“32人抜き”で社長に就任し、脚光を浴びました。ストレスの発散方法は『カラオケで絶叫』。商社マンらしく豪放磊落で、アニマルスピリットを体現しているような人物です。入社以来、化学や発電所などのプラント事業畑を歩み、五大陸すべて担当してきた。海外出張先では『郷に入れば郷に従え』をモットーに、片言のサバイバル言語を身につけるなどして取引先と距離を縮めてきました」(三井物産関係者)
現在配信中の「週刊文春 電子版」では、安永氏が力を注いだサハリン事業の中身や、鈴木宗男氏・貴子氏との距離感、経産省がロシアに職員を派遣した背景、三井物産の経営状況などについて詳報している。


