6月25日発売の週刊文春the Styleでは、「技術と美を宿す腕時計」と題して、世界の名門ブランドによる最新ウォッチを特集している。一方こちらでは、初夏の装いに映える腕時計にフォーカス。爽やかな色彩や軽快な装着感、そして腕元に個性を添えるデザインを備えた5本を厳選して紹介する。
Photographs : Jun Udagawa
Realization : Yuji Kuramochi
ジャケットを脱ぎ、シャツやポロシャツ一枚で過ごす機会が増える初夏。装いが軽くなる季節だからこそ、腕時計の存在感はいっそう際立つ。爽やかなブルーのダイヤル、歴史を感じさせるヴィンテージデザイン、あるいはジュエリーのような華やかさ。時計は単なる時間を知る道具ではなく、その人のスタイルや価値観を映し出すアクセサリーでもある。今回は、伝統と革新を併せ持つ5本のタイムピースを通じて、初夏の腕元を彩る選択肢を提案したい。
ピアジェ
ピアジェ ポロ シグネチャー デイト

スポーツとエレガンスを結ぶブルーダイヤル
ラグジュアリースポーツウォッチの名作「ピアジェ ポロ」に加わった新作は、淡く爽やかなブルーダイヤルが印象的。厚さ9.4㎜の薄型ケースは装着感にも優れ、軽快なラバーストラップとともに初夏の装いに心地よく馴染む。ポリッシュ仕上げとサテン仕上げを巧みに組み合わせたケースは、ラグジュアリースポーツらしい洗練を感じさせる。エレガンスとスポーティネスを絶妙なバランスで両立した一本は、都市生活を楽しむ大人の腕元によく似合う。オンオフを問わず活躍する汎用性の高さも魅力だ。
自動巻き、ステンレススティール製ケース、ケース径42㎜、パワーリザーブ約50時間、ラバーストラップ、10気圧防水、212万800円。
問い合わせ=ピアジェ コンタクトセンター Tel.0120-73-1874
ゼニス
クロノマスター リバイバル エル・プリメロ A384

トロピカルダイヤルが醸すヴィンテージの風格
1969年に誕生した伝説的クロノグラフ「384」を忠実に復刻した人気モデル。最大の特徴は、経年変化したヴィンテージウォッチに見られる“トロピカルダイヤル”を思わせるブラウンカラーの文字盤だ。トノー型ケースやラダーブレスレットなど、当時の意匠を色濃く残しながら、高振動クロノグラフムーブメント「エル・プリメロ」を搭載する。ケース径37㎜という現代ではややコンパクトなサイズ感も魅力で、半袖スタイルが増える季節の腕元に軽快な印象を与える。ヴィンテージウォッチの雰囲気を味わいながら、現代の信頼性を手にできる一本だ。
自動巻き、ステンレススティール製ケース&ブレスレット、ケース径37㎜、パワーリザーブ約50時間、5気圧防水、134万900円。
問い合わせ=LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン ゼニス Tel.03-3575-5861
ブルガリ
セルペンティ セドゥットーリ

ダイヤモンドが彩るアイコンウォッチの輝き
古代ローマから続く「蛇」のモチーフを現代的に昇華した、ブルガリを象徴するコレクション。しなやかなブレスレットとドロップ型ケースが一体となったフォルムは、まるでジュエリーそのものだ。最新モデルではブルガリ初の自社製レディス専用ムーブメント「BVS100 レディ ソロテンポ」を搭載。ベゼルとブレスレットを彩る153石のダイヤモンドが華やかな輝きを放ち、美しさだけでなく機械式時計としての完成度も高めている。薄着になる季節、ブレスレット感覚で身に着けられるこのモデルは、腕元にさりげない華やぎを添えてくれる。
自動巻き、ピンクゴールド製ケース&ブレスレット、ケースサイズ34㎜、パワーリザーブ約50時間、3気圧防水、865万7000円。
問い合わせ=ブルガリ・ジャパン Tel.0120-030-142
IWCシャフハウゼン
ポルトギーゼ・クロノグラフ IW371611

ゴールドケースが引き立てる端正な佇まい
IWCシャフハウゼンを代表するポルトギーゼ・コレクションの人気モデル。シルバーメッキ文字盤と18Kレッドゴールド製ケースが織りなす上品なコントラストが魅力だ。縦に並ぶインダイヤルや細身のアラビア数字インデックスなど、誕生以来受け継がれてきたポルトギーゼらしい端正なデザインは健在。スポーティなクロノグラフでありながらドレスウォッチの品格も備えており、休日のリネンシャツからビジネススタイルまで幅広く対応する。洗練された佇まいが、大人の腕元に知性と華やぎを添える一本である。
自動巻き、18Kレッドゴールド製ケース、ケース径41㎜、パワーリザーブ約46時間、アリゲーターストラップ(写真のストラップは別売り)、3気圧防水、360万2500円。
問い合わせ=IWCシャフハウゼン Tel.0120-05-1868
ハミルトン
カーキ フィールド メカ 36㎜ ジャパン エディション

米軍用時計の系譜を受け継ぐ一本
ハミルトンの人気モデル「カーキ フィールド メカ」をベースに、日本市場向けに企画された特別仕様。1980年代にアメリカ空軍のナビゲーターへ納入された軍用時計に着想を得たデザインを採用し、現代では貴重な36㎜ケースと手巻きムーブメントを組み合わせた。無駄を削ぎ落とした文字盤や視認性を重視したインデックスには、ミリタリーウォッチならではの機能美が息づく。小ぶりなサイズ感は腕なじみも良く、Tシャツからジャケットまで幅広い装いに自然と馴染む。時代を超えて愛されるミリタリーウォッチの魅力を現代に伝えるモデルだ。
手巻き、ステンレススティール製ケース、ケース径36㎜、パワーリザーブ約80時間、NATOストラップ(交換可能なレザーストラップが付属)、10気圧防水、1000本限定、9万9000円。
問い合わせ=ハミルトン Tel.03-6254-7371
腕時計選びにおいて重要なのは、スペックや価格だけではない。身に着けた瞬間の高揚感や、季節の装いとの相性もまた、大切な価値のひとつだ。初夏の光に映えるこれらのタイムピースは、日常のスタイルにさりげない個性と彩りを与えてくれるだろう。


