まず、この魅力度調査は都道府県別人口構成に基づいて回答者を選出しており、人口の多い県が有利になる構造が存在する。人口が少なく、著名な観光地でもない県は、たとえ住んでいる人がそこを魅力的に感じていても、正当に評価されない。

 また、調査は各都道府県に対して、「とても魅力的」から「全く魅力的でない」までの5段階で回答する方式であるが、「とても魅力的」と「やや魅力的」以外の回答はすべて同じ点数になる不均一な点数配分となっている。したがって、下位の県については、配点方法や統計誤差によっていくらでも順位が変わりうる。

 群馬県の報告書が示すように、「都道府県魅力度ランキング」に統計的な信頼性はほとんどないのだが、これらに加えて、「都道府県ランキング」そのものが抱える問題もある。

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「土地の連続性」が問われない

 それは、ランキングにおいては「土地の連続性」が問われないことだ。たとえ隣りあうような場所でも、あいだに県境があるだけで、別の地域として扱われてしまう。

 JR東北本線の赤羽(東京都)から隣駅である川口(埼玉県)に行ったとたん、魅力度が5位(東京都)から47位(埼玉県)になるわけではないはずだ。

写真はイメージ ©getty

 地名のイメージを問うだけであれば、それでも良いのかもしれない。たしかに、多少無理をしてでも住所に「東京都」と書きたい人はいるだろう。居住地の場合は、行政サービスの差異という問題もある。

 しかし、気候や文化は県境を越えたからといって、急に変わるわけではない。通勤や買い物によって結びつく経済圏も、たいていは県境を越えて広がっている。そうした都道府県を越えるような地域性は、ランキングではなく地図で見たほうが分かりやすい。

次の記事に続く 「新潟県は関東? 東北? 北陸?」日本を7ブロックに分けるのが【無理筋な理由】