地方ブロックもまた、都道府県と同じような問題を抱えている。ブロックの境界をまたいだからといって、急に風土が変わるわけではなく、たいていは連続的に変化している。「近畿」地方でありながら名古屋との結びつきが強く、「関西」よりもむしろ「東海」とされることが多い三重県はその典型的な例である。

 果たして、日本は地方ブロックで分けられるのだろうか。

 例えば、島国である日本の魚食文化は、7地方区分よりもむしろ、面する海によって分けたほうが理解しやすい。日本海側の北陸と山陰は、ブリやカニがよく食べられるという点で共通しているし、反対に高知や静岡といった太平洋側の県では、カツオやマグロの消費量が多い。

ADVERTISEMENT

日本を「東/西」で分けるには無理がある

 日本を大きく分けるとすれば、東日本/西日本という分け方が最もメジャーであろう。関東と関西を核として日本が二つに分けられる、というイメージは多くの人に共有されているのではないか。実際、方言や人口移動においてはしばしば、東西の対立構造が見られる。

 しかし、魚食文化のように、東西ではなく日本海側/太平洋側で分けたほうが適切な事例も多く存在する。気候によってかたちづくられた風土を語る際には、南北の軸も重要である。経済的な観点を重視するならば、東京とそれ以外、あるいは太平洋ベルトとそれ以外の格差に焦点が当てられるべきであろう。

写真はイメージ ©getty

 47都道府県は日本列島という大地の上に連なっているのであり、陸だけでなく海によっても結ばれている。日本の「地理」は、都道府県をバラバラに並び替えるランキングでは捉えられないのはもちろんのこと、地方ブロックや東日本/西日本という分け方だけでも理解することはできない。

最初から記事を読む 「日本一魅力がないのは埼玉県」は本当か⋯? 日本人が知らない【都道府県魅力度ランキングの欠陥】