毎年世間を騒がせる「都道府県魅力度ランキング」。2025年に埼玉県が最下位へ転落したことも話題を呼んだが、京都大大学院で地理学を専攻する重永瞬氏は「あれが大嫌いだ」と一蹴する。ランキングが隠す「統計の罠」とは?
京都大大学院で地理学を専攻する重永瞬氏の新刊『新しい日本地理 地図・統計・移動から読み解く』(講談社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目/つづきを読む)
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都道府県ランキングが隠すもの
あなたは「都道府県魅力度ランキング」を知っているだろうか。
私はあれが大嫌いだ。
民間のコンサルティング会社によって2009年に開始されたこのランキングは、毎年公開されるたびに世間の耳目を集めている。1位は2009年から一貫して北海道であり、京都府や沖縄県がそれに続く。ニュースで取り上げられるのは上位よりもむしろ下位のほうで、2025年には初めて埼玉県が最下位に転落したことが話題となった。
北関東は総じて順位が低く、茨城県は最下位となった回数が最も多い。群馬県はこのランキングに対して異議を唱えており、2022年には69ページにおよぶ「都道府県魅力度ランキング」検証報告書を作成している。批判内容は多岐にわたるが、その一部を紹介しよう。
