性加害疑惑による代表離脱、そして復帰
だが、2024年1月、伊東に大きな事件が起きた。
伊東と伊東の専属トレーナーによる性加害疑惑が報じられたのだ。その結果、日本代表としてアジアカップを戦っていた伊東はチームから途中離脱となり、代表活動から離れることになった。伊東個人、そして代表チームに与える影響などが考慮され、7カ月間、代表チームに呼ばれることはなかった。
女性の訴えが不起訴になり、同年9月、W杯最終予選の中国戦で代表復帰。後半18分に三笘(薫)と交代し、ピッチに出た伊東にサポーターから大声援が送られた。その声に押されるように1ゴール2アシストの活躍を見せ、ゴール後はサポーターに大きく一礼した。
「代表を離れた期間は苦しかった。まだ、気持ちが晴れることはないですが、みんなの応援は嬉しかったです。これからもピッチで頑張っていくしかないです」
伊東は、殊勝な表情で自分を応援してくれたファンに感謝の言葉を口にした。重苦しい時間を超えて、代表に戻って来た表情には安堵感も垣間見えた。
それからはシャドーの堂安とともに右サイドの攻撃を作り上げ、周囲との連携をさらに磨いて行った。伊東が代表から離れていた時も連絡を取り合っていた森保一監督は「純也のスピードのある攻撃は、日本に不可欠なもの」と言い、日本の攻撃のキーマンであることを隠さなかった。
左のシャドーか、アウトサイドか、あるいは右サイドか
伊東は右サイドの攻撃に欠かせない選手だが、壮行試合のアイスランド戦では左のシャドーに入った。本来であれば、三笘が位置するポジションだが、その三笘が怪我のために代表に招集されず、左サイドの攻撃が再構築されることになった。
中村敬斗が左サイドの攻撃の一翼を担うが、伊東がシャドーに入るのか、アウトサイドに入るのか。あるいは、右サイドになるのか。
「イングランドのような強い相手だとボールを持たれて、守備の時間が長くなるので、奪った後のカウンターだったりっていうのは、シャドーの方が生きやすいと思います。薫(三笘)が奪ってゴールを決めたような早い攻めの時は、やっぱり自分たちスピードのある選手が前にいた方がやりやすいかなと思うので」
