「変動」一択じゃない理由
「預貯金の利子収入が増加するなど、家計全体を見ると年間プラス1兆円の経済効果が見込まれます。特に、金融資産の多い高齢世帯や富裕層は恩恵を受けやすい。他方で、住宅ローンの負債を抱える若年世帯にはマイナスに働きます」(同前)
住宅ローンには、大きく分けて2種類ある。
「長期金利に連動し、契約実行時の金利が完済まで変わらない『固定金利型』と、政策金利に連動して金利が上下する『変動金利型』です。利上げの影響を直接受けるのは、いま現在、変動型でローンを組んでいる利用者です」(前出・記者)
みずほ総研の試算では、返済期間35年の変動型ローンで4000万円を借りるケースを想定。政策金利が0.25%上がった場合、金利変化のない条件と比べて、総返済額が191万円増える結果となった。
「異次元緩和で“超低金利時代”が続いたため、近年の利用者の約8割は変動型でローンを組んでおり、利上げの弊害を直接被ることになる。金融緩和で生じたひずみが顕在化し、現役世代を直撃しているのです」(服部氏)
つまり、これまでは大半の人が割安な変動型ローンを“一択”かのように選んできたわけだが、今回の利上げ局面で、そのリスクが見えてきたのだ。
そこで――今回考えたいのは、これから住宅ローンを組む場合だ。これまで通り変動型でいいのか、あるいは固定型のメリットが急浮上するのか。比べていこう。
《この続きでは、専門家たちの意見、専門家が分析する「固定有利」に転じるシナリオ、収入別に見た最適なローンの選び方などを取り上げている。記事の全文は現在配信中の「週刊文春 電子版」および6月25日発売の「週刊文春」で読むことができる》

